研究課題/領域番号 |
01J03571
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 英治 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 混合粒径砂 / 分級 / 個別要素法 / 剛体モデル / 液状化 / 土石流 / 扇状地 |
研究概要 |
平成13年度は、環境面への展開を含む新しい水理学を発展させる上でキーポイントとなる混合砂の流送に伴うアーマリングや分級といった混合粒径砂流送機構を検討した。混合砂流送の基本的特性の把握には、実現象を単純化した理想的な状態における流送機構の検討から展開するのが良い。そこで、実験水路に大小二粒径の人工真珠を敷きならべた単純化した移動床の振動流場における粒子の流送過程を高速度ビデオカメラを使用して詳細に検討した。この実験の画像解析から、アーマリングの進行過程およびアーマリングが完全に発達した平衡状態での流送特性が、大小二粒径という単純化された状態であっても複雑な様子を呈し、振動流速レベルおよび大小粒子の混合比が粒子流送特性に大きな影響を与えることが明らかになった。また、分級機構の詳細な理解には、粒子スケールからの検討が不可欠であるので、粒子間衝突を含めた個々の粒子の運動が表現可能な三次元個別要素法型の粒状体モデルを構築し、実験では測定が困難な粒子移動層内部構造を評価した。平成14年度は、波浪による液状化に起因する底質土砂の支持力減少がもたらす、防波堤の堤脚部に設置される捨石群やブロック群の変形過程を、実験および先に開発した三次元個別要素法を応用したシミュレーションを実施し、液状化地盤上における複数ガラス球群の挙動を明確に示した。さらに、現在、不飽和砂地盤で生じるサクションの効果を土砂粒子間の粘着力(粒子間の引っ張り抵抗)で表現した三次元個別要素法を用いて、防波堤背後の不飽和砂地盤に形成される砂粒子の吸出しによる砂層空洞形成機構の検討や、土石流扇状地形成過程のシミュレーションを通じた検討も実施した。なお、これらの成果は、学会にて発表する予定である。
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