研究課題/領域番号 |
01J03761
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本田 洋介 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 加速器 / 低エミッタンスビーム / レーザー / モニター |
研究概要 |
高エネルギー加速器研究機構の試験加速器ATFにおいて、超低エミッタンスビームの生成に関する研究を行ってきた。開発を行ってきたレーザーワイヤービーム形状モニターは信頼性の高いビームサイズモニターとして実用化されるようになった。本年度は、我々のモニターを中心に用いてダンピングリング内部の電子ビームの測定を行った。 加速器の継続的な改良によってこれまでに無い低エミッタンスが実現できるようになった。これを実証する為に、加速器の十分な調整の後にエミッタンスの測定を行った。最小のエミッタンス値が測定され、リニアコライダーに必要とされるエミッタンスの達成が確認された。 バンチの体積が小さくなると、バンチ内の電子同士の反発によりビーム強度に依存してエミッタンスが増大する。ビーム電流の関数として垂直、水平方向のエミッタンス、エネルギー拡がり、バンチ長の測定を行った。それぞれの測定量の強度依存の強さがバンチ内散乱の計算の予想と矛盾しないことを確認した。ダンピングリングや放射光リングの設計の信頼性を支持する実験結果として重要である。ATFでは多バンチビームでの運転も定常的に行われるようになってきている。これまでのところ、目標とされる電流値の半分の強度がリング内に蓄積されている。多バンチビーム運転下でも測定を行い、低電流の状態では単バンチ運転時と同等の低エミッタンスがリング内に実現していることを示した。また、バンチ毎にビームサイズが比較され、バンチ間に大きな違いが生じていないことが確認された。ビームラインの真空度に対する依存を調べた測定では、真空度が悪化した時に不安定性が生じ後方のバンチにおいてビームサイズが増大する様子が観測された。イオンを介したビーム振動が生じていると思われ、今後の研究課題である。
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