研究課題/領域番号 |
01J05017
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
倫理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 美奈子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 北一輝 / 進化論 / 有機体論 / 辛亥革命 / 大川周明 / 宋教仁 |
研究概要 |
平成14年度は、平成13年度に行った明治期日本の思想・政治状況に即して北一輝の政治と倫理の問題を考察する作業を更に深める一方で、東アジア圏における政治と倫理というより広い文脈で問題を捉えなおすことを行った。 前者に関して具体的には、政治と倫理をつなぐ要の一つとして注目される明治期科学思想(特に進化論、及び有機体論)について研究を進めた。その結果、「科学的なもの」に圧倒的な権威が認められる中で、議論の内実を問わないままに、より「科学的」な論が尊重されるような風潮が生じていたことを明らかにした。また、北の「辛亥革命以降」の思想の独自性と普遍性の両面を明らかにするため、北とその時期に深い思想的・人間的交流があった大川周明の思想についても考察した。これによって、日本の特殊性にこだわらない形で愛国を説く北の独自性が、より鮮明に示すことができるようになった。 東アジア圏における政治と倫理という問題に関しては、特に北が関係した辛亥革命とそこに参加した革命家達の思想のあり方を検証し、それが北の思想に与えた影響を分析した。だが、結果としてはむしろ北と交流のあった宋教仁と北の思想は、深く交わることなく、むしろ平行線を描くかのように見えることが明らかになった。 以上から、北一輝の革新性と限界の双方を、より広い文脈で示すことができるようになったと思われる。それはまた、近代日本の思想に潜む革新性と限界を示唆するものと言えよう。
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