研究課題/領域番号 |
01J05424
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
祐成 保志 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 住居空間 / 身体 / 空間の生産 / コミュニケーション / 複製技術 |
研究概要 |
前年度に引き続き、近代日本における住居空間の展開過程を歴史社会学的に分析するための理論的考察と実証研究のための資料収集分析の二点に留意して研究を行った。 分析枠組に関しては、社会学、建築学、Material Culture Studies等における私的空間分析の系譜を再検討し、歴史社会学の方法の構築につとめた。現時点では、理論的な研究対象として特に以下の三つの領域が重要であると考えている。(1)「集積体」としての住宅(複製技術)、(2)「端末」としての住宅(コミュニケーション)(3)「商品」としての住宅(資本による時間・空間の生産)。具体的には、1930年代を中心とする時期の日本における住宅産業、住宅政策、生活改善運動の領域に現れた言説を、上記の観点から分析することを課題として設定した。 実証研究に関しては、住宅産業形成期における住宅の商品化の様相を明らかにするため、住宅関連の一般向け雑誌・書籍メディア資料を収集した。特に、住宅展覧会などのメディア・イベントの実態に着目して調査を進めた。また、戦時期から戦後に至る都市住宅調査、住宅政策を主導した論理と方法を明らかにする作業の過程で、1950年代においてその実施に関わった当時の建築学者らに聞き取り調査を行った。また、農村社会における住居空間の形成に関して、1940年代末から農業改良政策の一環として実施された生活改良普及事業において、実際に「生活改良普及員」として関わり、抽象的な生活理念と具体的な生活実践を媒介する役割を果たした当事者に聞き取り調査を行い、生活改善の実践の展開過程について分析を進めた。 こうした研究成果の一部を「都市住宅調査と『住むこと』の発見」(『年報社会学論集』)、「身体の造形力」(『ソシオロゴス』)という雑誌論文にまとめた。また、2003年中にもいくつかの論文が公刊されることになっている。
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