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戦中政治史の研究―陸海軍を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 01J06078
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 日本史
研究機関東京大学

研究代表者

東中野 多聞  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード戦争 / 政治 / 終戦 / 陸軍 / 海軍
研究概要

本年度の研究成果の一つとして、「昭和十八年九月三十日の御前会議-国策と戦争指導の相剋-(附)オーストラリア国立戦争記念館所蔵、草鹿任一日誌」(『東京大学日本史学研究室紀要』第8号2004年3月)が挙げられる。従来、昭和十八年九月三十日の御前会議で決定した絶対国防圏については、陸軍と海軍の対立で語られることが多かった。そこで、陸海軍内部の上下対立や、中央と現地軍との対立に注目し、絶対国防圏の設定が日本の国家戦略上どのような意味を持っていたのかを明らかにした。それは、軍事的にみれば、ラバウルに地上部隊を投入するのと同時に、ラバウルを放棄するという矛盾に満ちた非情な決定であった。後方の防備を固めるためには、ラバウルで出来るだけ長く「持久」する捨て石部隊が必要であった。
一方、政治的にみれば、絶対国防圏の設定によって陸海軍内部に亀裂が生じ、その結果、陸海軍大臣の統帥部長就任と、海軍中堅層の海相更迭運動とが発生した。そして、両者は、東条内閣総辞職の原因となる。
オーストラリア国立戦争記念館に所蔵されている南東方面艦隊司令長官兼第十一航空艦隊司令長官草鹿任一中将日誌の一部の活字化も行った。草鹿は、ラバウルを中心とするソロモン方面の海軍作戦の最高責任者であり、現地軍の史料としてきわめて貴重である。本資料は、連合軍が戦後、草鹿より没収したため、国立戦争記念館に残されている。
太平洋戦争においては制空権が重要な意味を持ち、その点では小さな島々の持っていた価値はきわめて高かった。これらは、航空機の発進基地となったのである。太平洋戦争は、いわば、飛行場の争奪戦であったといえる。小さな島々の陥落は、軍事的にも政治的にも大きな衝撃を国内政治に与え、国内体制の崩壊速度を加速させていったのである。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 東中野 多聞: "昭和十八年九月三十日の御前会議-国策と戦争指導の相剋-(附)オーストラリア国立戦争記念館所蔵、草鹿任一日誌"東京大学日本史学研究室紀要. 8. 1-22 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 東中野 多聞: "遠藤三郎と終戦〜戦前から戦後へ"東京大学日本史学研究室紀要. 第7号. 1-21 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2024-03-26  

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