研究課題/領域番号 |
01J06342
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森田 敦郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | タイ / 産業化 / 産業機械 / テクノロジー / 人類学 / 地域開発 / 技能 / 学習 / 技術 |
研究概要 |
本年度も前年度に引き続き、タイ第二の都市コラート市でフィールド調査を行った。 特に、本年度の調査ではタイでほぼ唯一独自技術を形成してきた農業機械産業を取り上げ、この産業独特の組織と技術が農民や農村部の修理工、工場経営者、熟練労働者などの様々なアクターの相互作用の中から誕生してきたプロセスを明らかにすることを目指して調査を行った。 この調査においては、工場での労働と修理・改造などの農民への技術サービス活動の集中的な参与観察を行い、タイで土着的に発展してきた産業の内的論理を把握することを目指した。さらに年度の後半には、労働者に対するセミフォーマルなインタビューを行い、産業の担い手である労働者たちが技能を形成してきたプロセスを明らかにしてきた。年度末には、こうして得られた知見を元に質問紙を作成し、サンプル数50〜70を目指して労働者へのインタビュー調査を開始した。この調査で得られたデータは「質的比較分析法」に基づいて、形式的な処理を施した分析を行う予定である。 さらに、本年度はこのようなコラート市での土着産業の調査と平行して、バンコク周辺において政府機関による研究開発(R&D)支援プロジェクトの参与観察を行ってきた。この調査では、労働者の熟練に頼って発展してきた農業機械産業が、科学技術の利用と図面による開発設計という新しい方法の導入にどのように適応したか、タイの法的・制度的構造が地元企業のR&Dの発展にどのように影響を与えているのかを明らかにしつつある。 上記のような調査活動に加えて、本年度は10月に開催された第76回日本社会学会大会と11月開催の国際開発学会第14回大会にて研究成果の発表を行った。また一般への研究成果還元活動としては12月にバンコクの盤谷日本字商工会議所・化学品部会にてタイの土着工業に関する講演を行った。
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