研究課題/領域番号 |
01J07028
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
青野 友祐 東邦大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | メゾスコピック系 / 量子ドット / 近藤効果 / 電子コヒーレンス / 超伝導体 / Josephson電流 / Anderson模型 / Keldysh Green関数 |
研究概要 |
近藤領域にある量子ドットと超伝導電極の接合系の電気伝導について研究を行っている。 超電導体電極の超電導ギャップが大きくなるにつれて、電極電子と量子ドット内の電子の間のコヒーレントな結合である近藤状態が抑制されていく。この様子を、超電導ギャップが近藤温度に近い場合について、量子ドットの電子状態密度およびコンダクタンスを計算することによって調べた。超電導ギャップがゼロから大きくなるにつれて、量子ドット電子の状態密度の主要なピークである近藤共鳴状態が、電極のフェルミ面の上側から下側に徐々に移動していくことがわかった。これは量子ドットの基底状態が、近藤状態(スピン一重項)から、スピン2重項へと遷移していることを示している。また、超電導ギャップ近傍にもピーク構造が現れる。このピークは、近藤効果と超電導が拮抗していることを反映していると考えられる。コンダクタンスは、2つの電極の間を電子とホールが行き来する多重Andreev反射により、常伝導体のコンダクタンスの表式とは異なる。すなわち、フェルミ面での量子ドットの透過率のみでは決まらないことがわかった。系を記述するのに電極はBCSモデルを採用し、量子ドットおよび量子ドットと電極相互作用はAnderson模型のSlave Boson理論を採用した。伝導特性をKeldysh Green関数法を用いて解析した。なお、4/1-7/13の期間、Ben-Gurion大学物理学科にて研究に従事した。
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