研究課題/領域番号 |
01J08047
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
須藤 祐司 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 形状記憶合金 / 超弾性合金 / Cu-Al-Mn合金 / マルテンサイト / ガイドワイヤー / 傾斜機能 / ベイナイト / Cu-Al-Mn / マルテンサイト変態 / 超弾性特性 / 結晶粒径制御 / 集合組織制御 / 現象論解析 |
研究概要 |
「Cu-Al-Mn系超弾性合金の高性能化とその医療および電子機器材料への応用」に関する研究を行った結果、主として以下のような知見を得た。 1、Cu-Al-Mnガイドワイヤー:本研究では、今までの研究成果を基に1.5mの実長の傾斜機能特性を有するCu-Al-Mn基合金ガイドワイヤーの試作を行い、その操作性を評価した。ガイドワイヤーには、親水性の樹脂コーティングを施した。本研究では、医者の手元部操作性に非常に重要な因子であるガイドワイヤーのトルクコントロール性を評価した。評価法は、擬似的な血管として内径φ3mmのテフロンチューブを用いた。2巻きに束ねたチューブの中にガイドワイヤーを挿入し、手元部の回転の先端部への伝達性を測定した。剛性が不十分なNi-Tiガイドワイヤーは、手元部の回転角が大きくなるに従い先端部に回転が十分に伝達しなくなり、ある角度に達すると突然先端部が回転し始めるウィッピング現象が観察される。この現象は、血管を損傷するため発生してはならない現象である。一方、本Cu-Al-Mnガイドワイヤーは、その現象は一切観察されず、手元部の回転が先端部に正確に伝達し、優れたトルクコントロール性を有していることが分った。本ガイドワイヤーは、突き出し性にも優れているため、その実用化は極めて期待できる。 2、Cu-Al-Mn合金製チューブ:本研究では、本合金の医療用ステントへの実用化を検討するため、Cu-Al-Mn合金チューブの作製および特性の評価を行った。本Cu-Al-Mn合金は、非常に加工性に優れているため、チューブ形状にも簡単に成形できることが分った。また、本合金チューブは、良好な形状記憶特性および超弾性特性を有し、特に3%程度の超弾性歪みを有することが分った。このようなCu基形状記憶チューブは、世界的に見ても初めて達成されたものであり、医療用ステントばかりでなく、他の分野への実用化が非常に期待される。
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