研究課題/領域番号 |
01J08201
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉村 哲 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 薄膜磁気記録媒体 / 結晶粒微細化 / 媒体ノイズ / 極薄シード層 / 初期成長核 / 初期成長様式 / 融点(表面エネルギー) / 酸素親和性 |
研究概要 |
CoCr基長手薄膜磁気記録媒体の高密度記録化には、記録層である磁性層の結晶粒径の微細化を図ることが極めて重要である。本研究では、極薄島状高融点金属シード層を用い、それを初期成長核として働かせることで、下地及び磁性結晶粒の微細化を実現させることを目的としている。 平成14年度は、様々な融点を有する金属をシード層として用い、シード層材料の最適化に関する研究を行った。更には、昨年度に有効性を示したシード層に酸素暴露を施す成膜プロセスを用いた場合における、シード層材料の最適化に関する研究も行った。 1.シード層材料の最適化に関する研究 融点が1800℃のCrMo下地層に対し、融点が1600℃のCrTiシード層を用いた場合、シード層の方の表面エネルギーが下地層のそれより小さい結果、結晶粒を微細化させる働きはなかった。また、融点が2700℃以上のWCr(W:75at%以上)シード層を用いた場合、シード層が層状薄膜を形成する結果、結晶粒を微細化させる働きはなかった。以上より、下地層よりも融点が高くかつ島状薄膜を形成するシード層が、下地及び磁性結晶粒の微細化に効果的であることがわかった。 2.シード層への酸素暴露プロセスを用いた場合の、シード層材料の最適化に関する研究 酸素との親和性が高い材料をシード層として用いるほど、シード層への酸素暴露により下地及び磁性結晶粒の微細化の促進に効果的であることがわかった。しかし、酸素親和性が高くても、層状薄脂を形成するシード層においては、微細化を促進する効果はなかった。 3.下地及び磁性結晶粒微細化のための、シード層材料設計指針 下地よりも融点が高く、かつ島状薄膜を形成し、かつ酸素親和性が高い材料が、下地及び磁性結晶粒の微細化のための極薄シード層として適している。
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