研究課題/領域番号 |
01J08405
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
前田 徹 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 電磁波吸収体 / 希土類鉄ボロン化合物 / 磁気損失 / 自然共鳴 / 交換相互作用 / ナノコンポジット / 反射減衰量 / 希土類鉄系化合物 / 磁性損失 / 不均化反応 / 微細Fe粒子 / 複素比透磁率 |
研究概要 |
昨年に引き続き、10GHz以上の帯域で電磁波吸収体としての機能が期待できる、硬磁性希土類-鉄-ボロン(RE_2Fe_<14>B:RE=Rare earth)化合物の自然共鳴現象および電磁波吸収特性についての研究を行い以下の結果を得た。 1.Y_2Fe_<14>B化合物に対し、ソフト磁性を示す化合物であるFe_3Bを20%(体積比)配合した合金において、単ロール法で非晶質化し続いて750℃・3分間で結晶化させたところ、100〜200nmのY_2Fe_<14>B/Fe_3B複合組織が得られ、互いの相に磁気的な結合が観察された。この材料を3〜5μm程度に微細化し樹脂複合体を作製し、磁気損失の周波数特性を測定したところ、Y_2Fe_<14>B単相試料に比べ5GHzの自然共鳴周波数低下が確認され、電磁波吸収体としての機能可能な帯域も同様に5GHz低周波側にシフトできた。 2.上記Y_2Fe_<14>B/Fe_3B複合材料において微量のCuを添加したところ、複合組織のサイズが20〜50nmと微細化した。また自然共鳴周波数の低下量が15GHzとCu添加しない場合に比べ3倍のシフト量となった。この試料においては磁気的な結合の度合いを示す、磁化曲線におけるスプリングバック現象が大きくなっており、またその割合は複合組織の微細化に対応していることが確認された。以上より、ソフト磁性相を利用することにより、前年までで行った希土類元素のSm置換による方法と同様の共鳴周波数低下効果が認められたが、今回の方法では希土類組成が30%程度低い材料であり、利点がある。
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