研究課題/領域番号 |
01J09619
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鹿本 希世美 (中山 希世美) 筑波大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 脊髄 / 歩行運動 / ラット / 交叉性ニューロン / 発達 / セロトニン / リズム形成回路 / GABA_A受容体 |
研究概要 |
胎生後期のラット脊髄摘出標本へのセロトニンの投与によって腰髄前根に歩行運動様のリズミックな発射活動を誘発することができる。このようなセロトニンによって誘発されるリズムは出生一週間前の胎生15.5日には左右で同期したパタンをとるが、胎生18.5日には新生仔期と同様の左右交代性のパタンに変化する。前年度の研究によって、左右のリズムが同期している時期において、すでに交叉性ニューロンがリズム形成回路網の左右の結合を担っていることが示された。しかしながら、発達期の左右のパタンの変化がどのようなメカニズムによって起こるのかは明らかになっていない。今回我々は、同期したリズムが見られる胎生15.5日の標本を用いて、正中部で灌流槽を二分し、片側のリズム形成回路網から対側運動ニューロン群への入力について調べた。片側脊髄にセロトニンを灌流投与したところ、投与側と同期したリズムが対側前根にも誘発された。また、片側灌流槽へのCa^<2+>を除去した状態での薬物投与により、個々の交叉性ニューロンを直接興奮させたところ、対側前根にセロトニン投与時と同様のリズム活動が誘発された。これらの結果から、片側脊髄のリズム形成回路網は交叉性ニューロンを介して対側の運動ニューロンに興奮性に結合していることが示唆された。さらに、対側のリズムは対側脊髄へのビククリンやストリキニンの投与によって抑制されたことから、交叉性の興奮性シナプス入力はGABA_A受容体およびグリシン受容体を介していることが示唆された。
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