研究課題/領域番号 |
01J10003
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
遠矢 周作 九州大学, 大学院・理学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 錐体モザイク / 魚類網膜 / 細胞間接着力 / ゼブラフィッシュ / メダカ / 格子モデル / 葉脈形成 / シロイヌナズナ |
研究概要 |
魚類錐体モザイクパターン形成機構について、4種類の分化済みの錐体細胞が細胞間接着力に応じて近接する細胞と位置を入れ替えるというcell rearrangement modelを用いたモデリングを行った。このモデルに基づいた詳細な計算機シミュレーションを行い、典型的なモザイクパターンである、row mosaic, square mosaicという二種類のパターンを同一のモデルで再現可能であることを明らかにした。またそれぞれのモザイクパターンが再現されるために必要な細胞問接着力の条件を理論的解析から明らかにし、計算機シミュレーションの結果と一致することを確かめた。それらの解析結果から錐体モザイクパターンの魚種間での多様性をもたらすパラメータを明らかにした。この研究結果は、Journal of theoretical Biologyに掲載されることが決定している。 また並行してシロイヌナズナにおける葉脈形成プロセスについて数理モデルを用いて研究を行った。オーキシンを消費しながら葉脈が伸張していくという、オーキシン消費型反応拡散モデルを構築し、解析を行った。葉脈形成に関しては過去にcanalization hypothesis, activator-inhibitor型反応拡散モデルという二つの仮説が提唱されてきたが、両者とも葉脈パターンの形成を完全に説明するものではなく、またこれらの仮説は対立すると考えられてきた。しかし我々の提案した新しいモデルにより過去の両モデルは無理なく統合でき、従来説明困難であったパターンを説明可能であることが示された。また、シロイヌナズナのパターンのみならず、単子葉植物での葉脈パターンについても同一のモデルのパラメータの違いによって説明できることを示した。成果は現在取りまとめ中である。
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