研究課題/領域番号 |
01J10366
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 太初 九州大学, 大学院・数理学研究院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アソシエーションスキーム / 指標表 / 可移置換群 |
研究概要 |
Hammingスキームにおけるデザインは直交配列(orthogonal array)の概念と一致することはよく知られている。一方perpendicular arrayを取り扱う枠組みとして宗政昭弘教授により提唱されたのが単射スキーム(association scheme of injections)であり、本年度はその指標表の決定に取り組んだ。単射スキームは対称群の群アソシエーションスキームの一般化であり、またHammingスキームと並び重要なJohnsohスキームの指標表をも含んでおり指標理論の立場からも非常に興味深い。指標表を求める方針としては、Macdonald等による、A型Weyl群をB型Weyl群で割った空間の帯球函数の計算で用いられたものと同様の手法を適用することを試みた。すなわち、帯球函数の空間と(通常の)対称関数の空間の間の同型写像を構成しようというものである。この結果、単射スキームの帯球函数の空間が、二組の変数系上のMacMahon対称函数の空間のある種の剰余空間に対応し、しかも帯球函数が単項対称関数の基底にGram-Schmidtの直交化を施すことにより得られることを示すことに成功した。Macdonald等による前述の例ではJack多項式が帯球函数に対応する。単射スキームの場合にはSchur函数に相当するものが対応するが、その具体的或いは組合せ論的な構成は残念ながら現時点ではまだできていない。Schur関数の構成には私以外にはRosas、Sagan等による試みもあるが、いずれも決定的なものではなく、現段階では指標表が具体的に記述できているとは言い難いため、本年度得られた結果はまだ論文としては投稿していない。
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