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Synechocystis sp.PCC 6803の走光性機構の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 01J60014
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 植物生理
研究機関東京大学

研究代表者

吉原 静恵  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードSynechocystis / phototaxis / phytochrome / photoreceptor / cyanochrome
研究概要

シアノバクテリアSynechocystis sp. PCC 6803は、線毛構造によって固体表面上を運動し、走光性を示す。私は、正の走光性(positive phototaxis)の調節には、Cheタンパク質などのべん毛運動調節因子や受容体に相同性を示すpixG,-H,-I,-J1,-J2,-L遺伝子群がかかわることをすでに報告した。PixJ1は植物の光受容体フィトクロムの色素結合領域に相同性を示すことから、正の走光性の光受容体と考えられる。これを確かめるために、pixJ1遺伝子産物をヒスチジンタグ融合タンパク質(His-PixJ1)としてSynechocystisで発現させ、単離し、生化学的解析をおこなった。His-PixJ1は、約110kDaのほぼ単一タンパク質として精製され、SDS-PAGEゲルのHis-PixJ1のバンドからは蛍光が検出された。また、亜鉛イオン共存下でバンドからの蛍光強度が増加した。これらの結果は、His-PixJ1はフィトクロムと同様に、開環テトラピロールを共有結合していることを示している。さらに、精製したHis-PixJ1は蛍光励起スペクトルと蛍光発光スペクトルのピークをそれぞれ580nmと630nmに示した。これらの結果は、既知のフィトクロムの特徴と70nm以上の差があることから、PixJ1は新規の光受容体であることを示している。
近年、明らかにされている複数のバクテリアのゲノムから、フィトクロムの色素結合領域に相同性を示すタンパク質が多数見つかっている。これらの領域についてクラスタリング解析をおこなった結果、PixJ1を含む多くのタンパク質で見い出される色素結合様ドメインは、既知のフィトクロムとは異なる系統に属することがわかった。本研究で得たPixJ1のスペクトルが既知のものとは全く異なることから、これらのタンパク質が新規の光受容体である可能性を提唱した。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshihara et al.: "pilG gene cluster and split pilL genes involved in pilus biogenesis, motility and genetic transformation in the cyanobacterium Synechocystis sp. PCC 6803"Plant and Cell Physiology. 43(5). 513-521 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshimura et al.: "A cAMP receptor protein, SYCRP1, is responsible for the cell motility of Synechocystis sp. PCC 6803"Plant and Cell Physiology. 43(4). 460-463 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2024-03-26  

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