研究課題/領域番号 |
01J60078
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
任 暁琴 鹿児島大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | MRP1 / 多剤耐性 / アゴステロールA / 放射性光親和誘導体 / 薬剤結合部位 |
研究概要 |
腫瘍細胞の抗癌剤に対する治療抵抗性は癌治療の大きな障害である。MRP1 (multidrug resistance protein)は多種類の抗癌剤に対する治療抵抗性(多剤耐性)を担う分子としてカナダのColeらによってcDNAが単離された。我々はMRP1の輸送機能を阻害する新規な分子アゴステロール(AG-A)にアジド基と^<125>Iを付加して放射性光親和性誘導体([^<125>I]azido-AG-A)を合成した。この新規誘導体を用いて、[^<125>I]azido-AG-AによるMRP1のフォトラベルにGSHが必要であることを発見した。(J. Biol. Chem. 2001 ; 276(25):23197-23206)。今回我々は以上の研究をさらに進め、以下のことを明らかにした。 1.MRP1の1295番目アミノ酸から1531番目アミノ酸までの領域は[^<125>I]azido-AG-AのGSH依存性の結合に必要ではないことが判った。 2.MRP1の1222番目アミノ酸のC末端に二つのHAエピトープを挿入したミュタント(1222HA)を作成した。[^<125>I]azido-AG-Aでフォトラベルした1222HAのプロテアーゼによる消化実験により、[^<125>I]azido-AG-Aのフォトラベル部位はMRP1の膜貫通領域14-17にあることが判明した。 3.dual expression vectorを用いた実験により、AG-AのGSH依存性の結合部位はMRP1の1222番目アミノ酸から1295番目アミノ酸までの領域であることとフォトラベル部位はMRP1の膜貫通領域14-16にあることが判った。 4.MRP1のAG-A結合部位に突然変異を導入して、1249番目のアルギニンは薬剤結合に重要であることが判った。 以上の結果より、AG-Aの結合部位はMRP1の1222番目アミノ酸から1295番目アミノまで領域であること、フォトラベル部位はMRP1の膜貫通領域14-16にあることを明かにした。
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