配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
Fas刺激がJurkat細胞にアポトーシスを誘導する際,Apaf-1,procaspase-9およびcytochrome cはアポトソーム複合体を形成し,その結果,アポトーシスの実行に必須であるprocaspase-3が活性化される.まず,我々は抗procaspase-9抗体を用いた免疫沈降法により,Fas刺激でアポトソーム形成が誘導されることを確認した.次に,NACやMnSOD遺伝子導入によって活性酸素を消去したところ,アポトソームの形成は著明に抑制された.更に,この結果をゲル濾過法によって確認した.これらの結果から,活性・酸素はアポトソーム複合体形成を促進することによってアポトーシスシグナルに関与すると推測された. 2.上述した仮説をin vitroで証明することを目的に,Apaf-1およびprocaspase-9の発現ベクターを構築した.in vitro translation法によってこれらの蛋白を合成し,ヒト胎盤から精製したcytochrome cとあわせ,in vitroでアポトソームの形成を再現した.上記3種類の蛋白を一括して還元剤で処理したところ,アポトソームの形成は阻害されたが,更に酸化剤で処理すると複合体形成能は回復した.また,3種類の蛋白を別個に還元剤で処理したところ,Apaf-1を処理した場合にだけアポトソームの形成阻害が観察された.これらの結果から,活性酸素によるアポトソーム複合体形成の促進は,Apaf-1が酸化されることによって引き起こされると考えられた.
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