研究課題/領域番号 |
01J84302
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三木 玄方 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | キネシン類似蛋白群分子 / 細胞内物質輸送 / モーター分子 / 分子細胞生物学 |
研究概要 |
キネシン類似蛋白群分子(KIF)は細胞内において微小管に沿って、ATPを分解しながら物質輸送を担うモーター分子である。これまでにそれぞれのKIFが互いに違った分子を含む膜状小胞を運搬していることがわかっている。またマウスにおいてKIFが32分子も報告されている事からも、それぞれのKIFが固有の荷物を輸送すると考えられる。そのため未知のKIFが存在する事が予想され、細胞内物質輸送の機構の全貌を明らかにするには全てのKIFを同定する必要がある。KIFのモーター領域には微小管との結合に関係するアミノ酸配列とATPと結合する配列とがあり、これらは生物種間やKIFの間で保存されている。この保存されている領域に対してPCR法を用いて未知のKIFの探索を行い、これまでに報告されていない新しいKIFをマウスにおいて新たに13種類発見した。人間の全ゲノムに対して塩基配列やアミノ酸配列検索を行った結果、全てのKIFを発見した事を確認した。人間及びマウスのゲノムには合計で45種類のKIFが存在する事が新たにわかった。この機会にこれ迄バラバラであったKIFの名称の統一を提案する。それらのKIFについてモーター領域を用いたアミノ酸配列に基づく系統樹を作成し、ノザンブロット法によりメッセンジャーRNAの発現臓器の解析を行った。以上の得られた結果を米国科学アカデミー紀要の誌上で昨年度発表した。本年度はゲノム上の全てのKIF遺伝子の情報を用い、マウスの全発現遺伝子の解析計画であるファントムプロジェクトで使用されたライブラリーの中でのKIFの遺伝子の発現の解析を行った。この結果、45のKIFの遺伝子座のうち、42が発現していることなどが分かった。これらの成果は2002年12月のネイチャー誌に掲載された。
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