研究分担者 |
大井 龍夫 京都女子大学, 教授 (00027012)
渡辺 格 慶応義塾大学, 医学部, 名誉教授 (10050858)
渡辺 武 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
二井 光将 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50012646)
荒田 洋治 東京大学, 薬学部, 教授 (40011499)
若林 健之 東京大学, 理学部, 教授 (90011717)
森島 績 京都大学, 工学部, 助教授 (50026093)
甲斐荘 正恒 東京都立大学, 理学部, 助教授 (20137029)
民谷 栄一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60179893)
久保 いづみ 創価大学, 生命研, 助教授 (40214986)
戸谷 誠之 国立健康栄養研, 部長 (70163988)
佐藤 生男 神奈川工科大学, 工学部, 助教授 (20148125)
梅沢 喜夫 北海道大, 理学部, 教授 (80011724)
伊藤 要 名古屋工業大学, 理学部, 教授 (50024196)
米山 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (80029082)
七里 元亮 熊本大学, 医学部, 教授 (00028515)
内山 俊一 埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (80129163)
長 哲郎 東北大学, 薬学部, 教授 (10010753)
渡辺 正 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70092385)
千田 貢 京都大学, 農学部, 教授 (90026419)
相沢 益男 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016742)
鈴木 絋一 都立臨床研, 部長 (80011948)
鈴木 昭憲 東京大学, 農学部, 教授 (90011907)
鏡山 博行 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80028555)
京極 好正 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90012632)
大塚 栄子 北海道大学, 薬学部, 教授 (80028836)
別府 輝彦 東京大学, 農学部, 教授 (80011873)
山田 康之 京都大学, 農学部, 教授 (50026415)
松原 謙一 大阪大学, 細胞工学センター, 教授 (20037394)
松岡 英明 東京農工大学, 工学部, 教授 (10143653)
軽部 征夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50089827)
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
原田 宏 筑波大学, 生命科学, 教授 (90015991)
TABATA Masayoshi College of Medical Technology, Kyoto University
FUTAI Masamitsu Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University
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研究概要 |
日独ワ-クショップはデッカ-(DFG)・谷口(千葉)により準備され,生命現象に関するタンパク質について討論が行われた。 (1)高次構造方法論:荒田はNMRによる免疫グロブリンの高次構造解析を,シュルツ(フライブルグ大)はアデニレ-トキナ-ゼと阻害剤複合体のX線結晶解析を,若林は電子顕微鏡によるアクチン・ミオシンの三次元構造解析を報告した。 (2)構造設計:ベック(ミュンヘン大)はセレン含有酵素の生合成機構と機能を,甲斐荘は放線菌ズブチリシン阻害剤の活性発現機構のNMR解析結果を,フ-バ-(マックスプランク研)はプロテア-ゼ阻害剤の生物物理学的な観点から討論した。バウマイスタ-(マックスプランク研)は多機能プロテア-ゼ電顕X線結晶解析を,大塚はリボザイムのデザインと合成を,シャ-マ-(ハイデルベルグ大)はグルタチオン還元酵素標的寄生虫病の薬物設計を報告。 (3)構造と機能:ボイロイタ-(ハイデルベルグ大)はアルツハイマ-病の遺伝学的解析を,森島はヘムタンパク質のヘム近傍構造と機能の解析を,イェ-ニケ(レ-ゲンスブルグ大)はタンパク質の自己組織化と安定性の基礎的考察を,鈴木(昭)はカイコ脳内神経ペプチドの単離,精製に関する生化学的考察を,ブランシュ(フライブルグ大)はフラボ酵素の生合成機構を,二井はATP合成酵素の構造と機能の分子生物学的考察を,ホルツァ-(フライブルグ大)は脱リン酸化の制御機構を,鈴木(絋)は細胞内カルシウム依存酵素の構造と機能を,ティッタ-(ミュンヘン大)は古細菌光ポンプ系の生化学的研究を報告した。 (4)構造と制御:ウィネカ-(ミュンヘン大)は真核生物DNA転写因子の生化学的研究を,京極はDNA結合タンパクのDNA認識機構のNMR解析を,渡辺はミエロ-マ細胞を用いるヒト型抗体の産生を,プルクトウ-ン(マックスプランク研)は大腸菌による抗体Fabフラグメントの産生と遺伝子改変を,鏡山はアスパラギン酸転移酵素の遺伝子改変と酵素活性の関連を報告した。さらに今後について意見の交換を行い 1)今回のワ-クショップは質のきわめて高いものであった 2)今後とも継続したい 3)とくにドイツ側若手研究者がこのワ-クショップに多大の関心と期待をよせている 4)今後テ-マをしぼった集中的な討論を行いたい。などの意見が述べられた。バイオエレクトロニクスに関する日英シンポジウムは軽部(東大)・デント女史(科学工学会議)により準備され生体分子のもつ優れた特性をエレクトロニクスとの接点において解析し,これをセンサ-などへ応用するための研究討論が行われた。 (1)デントが英国側を代表し,英国におけるバイオセンサ-及びバイオエレクトロニクスの研究状況の概要について報告。軽部から日本の研究状況特に大学や国立研究所の活動,民間の開発研究についても具体的に示された。久保は単分子膜法で蛋白質を二次元的に配列させたバイオデバイスを,松岡はタバコ細胞を用いるCO_2ガスの応答の解析について報告。 (2)千田はメディエ-タを用いるセンサ-や電極と直接電子移動するグルコン酸デヒドロゲナ-ゼを,ヒギンズ(クランフィ-ルド工大)は医療計測用センサ-の開発状況を,長はLB膜法を用いるバイオセンサ-の特性について論じた。 (3)ロウ(ケンブリッヂ大)は電解重合膜を用いた多機能センサ-を,松永は細胞利用アレルギ-センサ-の開発を,田畑は化学発光利用の血液分析用バイオセンサ-を報告。 (4)相沢は電気的手法を用いて神経細胞の成長の制御を,フラナガン(ロンドン大)はマイクロエレクトロニクスやオプティックスを用いるバイオセンサ-を,ピッカ-ド(ウェ-ルズ大)は半導体加工技術による微小電極を神経伝達機構の解明に応用した。 (5)梅沢はイオンチャンネルやレセプタ-を人工的に再構成し化学情報の交換システムを,ケル(ウェ-ルズ大)は伝導率や誘電率を指標する方法を,民谷は脂質を被覆した圧電素子を用いた臭いセンサ-を,渡辺はLB膜法により酵素の単分子膜を電極上に作製した。まとめとして日本では民間企業が大学と密接に連携した研究開発を行なっている。これは,英国の研究が大学や国立研究所を中心に行われているのと対照的で今後日英両国の長所を生かし,共同研究を具体的に進めることが重要であるとの意見が出された。
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