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地域を基盤にした循環器疾患とがんの包括的予防に関する日米共同介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 02044048
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

田中 平三  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (70047215)

研究分担者 JOANNE Grunb  テキサス大学ヒューストン校公衆衛生学部, 助教授
MILTON Z. Ni  テキサス大学ヒューストン校公衆衛生学部, 教授
R.SUE McPher  テキサス大学ヒューストン校公衆衛生学部, 助教授
DARWIN R. La  テキサス大学ヒューストン校公衆衛生学部, 教授
STEPHEN P. F  スタンフォード大学医学部, 助教授
JOHN W. Farq  スタンフォード大学医学部, 教授
岩谷 昌子  国立健康, 栄養研究所成人・健康栄養部, 研究員 (50193777)
松村 康弘  国立健康, 栄養研究所成人・健康栄養部, 室長 (60181757)
伊達 ちぐさ  大阪市立大学医学部, 助教授 (60047389)
吉池 信男  国立健康, 栄養研究所成人・健康栄養部, 研究員 (80240232)
山口 百子  国立健康, 栄養研究所成人・健康栄養部, 室長 (00118655)
山本 卓  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00220476)
中山 健夫  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (70217933)
STEPHEN p. Fortmann  Stanford University School of Medicine, Associate Professor
JO Anne Grunbaum  School of Public Health, The University of Texas, Associate Professor
MCPHERSON R.  テキサス大学, ヒューストン校・公衆衛生学部, 助教授
NICHAMAN Mil  テキサス大学, ヒューストン校・公衆衛生学部, 教授
LABARTHE Dar  テキサス大学, ヒューストン校・公衆衛生学部, 教授
FORTMANN Ste  スタンフォード大学, 医学部, 助教授
FARQUHAR Joh  スタンフォード大学, 医学部, 教授
土田 満  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00163824)
研究期間 (年度) 1990 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
18,600千円 (直接経費: 18,600千円)
1992年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1991年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1990年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
キーワード健康教育プログラム / ソーシャル・ネット・ワーク / オピニオン・リーダー / 行動科学的評価 / 経済的評価 / 介入研究 / ライフ・スタイル / リスク・ファクタ- / ト-タル・ヘルス / ソ-シャル・ネット・ワ-ク / 行動科学
研究概要

わが国の介入地区においては,無作為抽出標本を用いたベース・ライン調査が完了し,今後,経年的に,生活習慣,循環器疾患・がんのリスク・ファクター,および死亡の推移について,対照地域と比較しながら観察していく体制が整った。本年度は,特に,米国において先行している介入方法に準じ,脳卒中,虚血性心疾患,肺がん,胃がん等の発症予防を目的とした健康教育プログラムを開始した。すなわち,減塩・低脂肪摂取にむけての食事指導,肥満・高血圧改善のための運動指導,および節酒・禁煙指導を,小集団を対象とした健康教室により実施し,当該地区に有効な指導プログラムを確立するとともに,教室参加者の中から地域のソーシャル・ネットワークにおけるオピニオン・リーダーの養成につとめた。各健康教育プログラムにおいては,その効果を厳密な方法で評価するために,対象者を無作為に2群に分け,交互法による介入実験を行なった。その結果,介入によるリスク・ファクターの改善としては,6週間の減塩指導は,2.8gの食塩摂取量(24時間蓄尿による推定値)の減少と,正味3.9mmHgの収縮期血圧の低下をもたらした。また,10週間の運動指導(主として,ウォーキング)は,体重,血清コレステロール値には.有意の変化をもたらさなかったが,収縮期血圧については,正味7.5mmHgの低下が観察された。同様に,4週間の節酒指導は,正味4.0mmHgの収縮期血圧の低下をもたらしたまた,血清コレステロール低下のためのプログラムは,比較的長期間の指導期間を要し,6カ月間の積極的介入により,14mg/dlの低下が観察されたが,対象者のコンプライアンスという点で,問題を残した。禁煙指導については,対象者に対して検査結果等の改善を具体的に示すことが困難であり,喫煙という行為の強い習慣性とあいまって,中・長期的にコンプライアンスを維持することは,個人および小集団に対する指導では困難であった。
以上の健康教育プログラムが,当該地域において有効である(effi-catious)ことが確認され,次の段階として,より一般化された指導プログラムが,より多くの対象者に対して実施され,地域全体に対してどの程度効果的(effective)であるかの評価を開始したところであるこれには,対照地域および米国の介人地域との比較分析,行動科学的評価,経済的評価としての費用-効果分析も含まれる。また,この指導プログラム参加者が,地域のソーシャル・ネットワークにおいて,オピニオン・リーダーとして活躍する基礎はすでに整っており,地域全体でのキャンペーン活動も始動した。さらに,食生活を中心とした個人レベルでの生活指導プログラムも完成しつつあり,個人・小集団・地域全体の3つの単位をターゲットとした総合的な介入の効果は,今後経年的に実施される無作為抽出標本による横断調査により,対照地域との比較から,明らかにされるであろう。
また,生活習慣の中で日米間の比較が最も困難であった食事調査については,昨年度に完成されたプロトコールにより,小中学生に対して食物摂取頻度調査を実施した。特に,小児においては,脂肪摂取量および摂取パターンに日米間で大きな差異が観察された。このことから,小児を含む家族単位での介入を,今後進めるにあたっては,わが国独自の栄養指導の方向性を探ることが必要であろう。また,食事,運動・飲酒・喫煙などの生活習慣は,幼少期からの生活環境に大きな影響を受けることが予想される。小児期における,生活習慣およびリスク・ファクターの把握,さらに適切な健康教育は,“成人病発症"というエンド・ポイントからは時間的に遠い時期にありながらも,集団レベルでの“成人病"予防という観点から今後ますます重要となってくるであろう。

報告書

(3件)
  • 1992 研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 田中 平三,他: "兵庫県S郡におけるライフスタイルと循環器疾患リスクファクターに関する疫学調査" 日本公衆衛生雑誌. 39. 434-434 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "新しい食物摂取頻度調査法の開発" 日本衛生学雑誌. 47. 316-316 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "地域の一般集団における喫煙と血圧に関する横断研究" Supplement to Journal of Epidemiology. 2. 84-84 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "小児における循環器疾患リスク・ファクターの疫学〜ベースライン成績から〜" Supplement to Journal of Epedemiology. 3. 443-444 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "減塩指導の降圧効果に関する介入研究" Supplement to Journal of Epidemiology. 3. 445-446 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Heizo Tanaka, et al.: "National Nutrition Survey in Japan" Supplement to Journal of Epidemiology. 2. S53-S61 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Heizo Tanaka, et al.: "Relationship of Dietary Intake to Subsequent Incidence of Stroke and Ischemic Heart Disease" Supplement to Journal of Epidemiology. 2. S111-S121 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Heizo Tanaka, et al.: "Simple and Partial Correlationships of Nutritional Factors to Serum High-Density Lipoprotein Cholesterol Levels in a Japanese Rural Population" Journal of Epidemiology. 2. 57-65 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "兵庫県一農山村におけるライフ・スタイルの成人病 リスク・ファクタ-の関連性" 日本衛生学雑誌. 46. |563-563 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "兵庫県一農山村におけるライフ・スタイルと循環器病 リスク・ファクタ-の関連性 (1)血圧について" 日本公衆衛生雑誌. 38. 361-361 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "兵庫県一農山村におけるライフ・スタイルと循環器病 リスク・ファクタ-の関連性 (2)血清総コレステロ-ルについて" 日本公衆衛生雑誌. 38. 362-362 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "食事調査法に関する基礎的研究ー食事の個人間変動と個人内変動についてー" 日本公衆衛生雑誌. 38. 844-844 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 平三,他: "地域を基盤にした循環器疾患予防のための健康教育キャンペ-ン活動の疫学的行動科学的評価" 日本循環器管理協議会誌. 25. 15-15 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 中山 健夫、田中 平三、他: "公衆栄養活動と行動科学" 栄養学雑誌. 48. 1-7 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 広畑 元美、田中 平三、他: "地域を基盤にした健康増進活動の疫学的・行動科学的評価ーニ-ド把握のための基礎調査" 日本公衆衛生雑誌(特別附録). 37. 261-261 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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