研究分担者 |
NINIKOSKI TA ヨーロッパ原子核研究所, 研究員
TRENTALANGE ステフエン カリフォルニア大学, 物理学科, 研究員
IGO GEORGE カリフォルニア大学, 物理学科, 教授
HUGHES VERNO エール大学, 物理学科, 教授
沢田 昭二 名古屋大学, 理学部, 教授 (50022546)
安野 愈 名古屋大学, 理学部, 教授 (30022544)
石元 茂 高エネルギー物理学研究所, 助手 (50141974)
長谷川 武夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (70025386)
森 邦和 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (70022663)
岩田 高広 名古屋大学, 理学部, 助手 (70211761)
NINIKOSKI Ta ヨーロッパ原子核研究所, 研究員
IGO George カリフォルニア大学, 物理学科, 教授
HUGHES Verno エール大学, 物理学科, 教授
中西 彊 名古屋大学, 理学部, 助教授 (40022735)
NIINIKOSKI T ヨーロッパ共同原子核研究所, 研究員
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配分額 *注記 |
27,000千円 (直接経費: 27,000千円)
1992年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1991年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1990年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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研究概要 |
本年度の主題は,「重陽子標的でのスピン依存構造関数」の測定で,これは昨年度に引き続く課題である。更に,本年度は平成3,4年の解析も進み,発表出来る段階に到った。これらの研究実績を以下に記す。 (1)偏極重陽子標的による測定データの収集 本年の実験時間は,4月20日から11月22日までであった。偏極重陽子標的の準備のため,私達は4,5月に出張を集中し,6月からの測定開始を可能とした。測定はその後,11月22日まで続けられ,その測定中は,主に,偏極標的の運転に責任を持った。 測定に対する各参加機関の貢献度は図1に示されている。日本からの参加は,NAGOの名で示されている。グラフから解るように,私達のグループは当初期待されていた貢献度をはるかに越える役割を果している事がわかる。 この測定によって蓄積データ量は3.62×10^6イベントに達し,プロポーザル予定している量の29%に達し,残りは今後に継続する。 (2)偏極度の飛躍的向上 測定中にスピン偏極法に極めて大きな進展があった。即ち,SMCで使用する様な大型の標的試料についてはいくつかの問題があり,磁場の均一性の得られない事もその一つである。これを克服する方策として偏極励起用マイクロ波の周波数に変調を加える事により試料全体の重陽子を効果的に偏極させる事が可能となり,平均偏極度も40%を越えるところまできた。この事情は図2に示されている。 (3)収集データの解析の進行 平成3,4年に収集したイベントは解析グループで解析が進められ,平成5年3月2日までにまとめられた。その実験結果は図3に示したが,これらは専門の雑志「Physics Letter」に投稿し,受理された。 この実験結果は,以前測られた,陽子のスピン依存構造関数の結果と矛盾せず,Bjorken Sum Ruleと良く一致する。Ellis-JaffeのSum Ruleの予測とは一致しないことも明らかとなった。
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