研究課題/領域番号 |
02044088
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鬼木 甫 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (40107107)
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研究分担者 |
POGOREL Gera France Telecom University(フランス), Professor
STEVENSON Ro University of Wisconsin, Madison(米), Associate
OUM Tae University of British Columbia(カナダ), Professor
CURTIS Terry State University of California, Chico(米), Professor
JUSSAWALLA M East―West Center, University of Hawaii(米), Professor
MULLER Jurge German Institute of Ecomonic Research(独), Professor
栗山 規矩 東北大学, 経済学部, 教授 (50004205)
BERNDT Ernst Massachussetts Institute of Technology(米, Professor
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 情報産業 / 総生産性 / 技術進歩 / 通信産業 / テレコム産業 / 民営化 |
研究概要 |
本研究は、先進6ヶ国(日本、西ドイツ、イギリス、フランス、アメリカ、カナダ)における情報通信産業の総生産性の変化を実証的に研究することを目的とする。このため、1)標準的な分析手法である「生産性分析(Total FactorーProductivity Analysis:生産関数の時間に関する1階微分にDivisia指数を適用して得られる手法)」を使用し、2)同6ケ国の情報通信産業につき、過去10年間程度のデ-タを使用して生産性の変化を計算・比較した。 本研究の背景として最近における新しい情報技術の発展と社会全体の「情報化」による情報通信産業の重要性の増大があげられる。土地・エネルギ-などの自然資源に乏しいわが国が経済成長を持続し、豊かな生活を実現するためには、知識集約度の高い産業、とりわけ情報通信産業の発展が必要である。それは、同産業の総生産性の上昇の程度(すなわち、良質の製品・サ-ビスをどの程度低いコストで共給できるか)に依存する。本研究は上記の視点に立ち、国家社会の成長発展に貢献できる情報通信産業の要件を明かにすることに重点をおいた。 I.平成2年度においては、下記のように研究を進行させた。 a)計画と準備:年度当初において研究代表者と主要分担者(Muller)との間で協議し、分析方法、分析対象とする産業の範囲および分析対象年次を決定し、収集予定の統計デ-タ項目(収支、生産、要素投入、投資、研究開発などを含む)を選定した。 b)情報通信諸産業のデ-タの収集:日本、アメリカ、カナダ、ドイツの電気通信産業についてデ-タを収集した。下記により分担して収集した:日本(栗山)、ドイツ(Muller)、米国(Stevenson)、カナダ(Oum)。なお、イギリス・フランスについては、当該国に協力者を求めてデ-タを収集中である。収集されたデ-タは、代表者鬼木(大阪大学社会経済研究所)に集中し、同研究所計算機パ-ソナルコンピュ-タに入力した。 c)情報通信諸産業の生産性指数の計算:上記のうち、日本、アメリカ、カナダ3国の電気通信産業について、1960年代より現在に到るまでの総生産性指数を計算した。 d)計算結果の検討:年度中研究代表者、および分担者のうち栗山、Oum、Stevensonが個別に会合し、生産性分析の結果を検討した。予備的な結論として、(i)日本については1985年のNTTの民営化、電気通信産業の自由化後総生産性が上昇し、(ii)またアメリカについては、1984年のAT&Tの分割後、同様の傾向が見られたことが明らかになった。 II.平成3年度においては、下記の作業をおこなった。 (a)デ-タの追加収集:前年度に収集したデ-タに加え、下記は分担によりデ-タを収集した:フランス(Pogorel)、イギリス(鬼木)。収集デ-タを大阪大学社会経済研究所に集中し、同研究所計算機に入力した。 (b)各国デ-タ内容の調整およびデ-タ定義の記述:国際比較のためできるだけコンシステントなデ-タを用意する必要があり、欠落デ-タを収集し、収集デ-タの定義を記述した。 (c)なお同上作成のため、米国の共同研究者Meheroo Jussawalla博士、Terry Curtis教授を大阪大学に招へいし、推定用デ-タに関する検討、米国の情報通信産業事情の分析をおこなった。 (d)収集されたデ-タを各国別に整理し、各国別の総生産性指数を推定した。 (e)国際比較のため、各国デ-タの内容を揃え、国際間に共通する生産関数を推定し、各国の生産性指数を計算した。
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