研究課題/領域番号 |
02044137
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
松平 誠 立教大学, 社会学部, 教授 (50062526)
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研究分担者 |
覃 彩蛮 広西壮族自治区民族研究所, 助理研究員
白 耀天 広西壮族自治区民族研究所, 副所長
覃 聖敏 広西壮族自治区民族研究所, 副所長
大橋 健一 福島女子短大学, 講師
田中 重好 弘前大学, 人文学部, 助教授 (50155131)
韓 肇明 広西壮族自治区民族研究所, 副所長
QIN Shengmin Vice President of the National Research Institute of Guangxi
BAI Yaotian Vice President of the National Research Institute of Guangxi
QIN Cai Luan Assistant Research Fellow of the National Research Institute of Guangxi
HAN Zhao Ming Vice President of the National Research Institute of Guangxi
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1990年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 伝統文化 / 現代化 / 文化変容 / 少数民族 / 広西壮族 / 祝祭一蛙祭 / 歌垣 / アジア的生活文化 |
研究概要 |
本研究の計画について、その大要は、下記のとおりであった。 1.広西壮族の社会構成に関する基礎的調査 2.広西壮族の生活文化に関する基礎的実態調査 3.広西壮族の伝統的際礼習俗に関する基礎的実態調査 4.広西壮族の伝統的祭礼の参加観察調査 このうち、2.および3.については、中国広西省広西民族研究所側が主体となって調査した。1.および4.は日本側が主体となって、共同調査実施した。また、その総合検討・分折とまとめは、双方で共同しておこなった。 本研究調査は、これを実施の時間的経過でみれば、四段階にわけることができる。 第一段階:準備検討段階 日本側では、4月から研究代表者と研究分担者とが連絡をとりながら、相互に文献を交換し、まず文献研究をすすめた。この間、広西壮族自治区民族研究所では、覃聖敏副所長を中心として、具体的な調査地域の設定と調査の準備にあたり踏査を兼ねた予備研究を実施した。 第二段階:9月第一回研究調査では、双方の事前研究の成果を交換するとともに、市内周辺部において予備調査を実施し、2ー3月の実態調査について、その骨格を纏めることに成功した。 第三段階:広西壮族自治区民族研究所では、第二段階での中日協議にもとずいて、独自に東蘭県各郷の予備的調査を実施した。その結果、紅水河沿いに北上する東蘭県内の各郷が、もっともよく蛙祭の伝統とそれにまつわる習俗とを現在もつづけもっていること、それが広西壮族の社会と生活とに密接な関係をもっていることを確認することができた。また、この間に、中日双方において、研究所所蔵の書籍・記録を中心とした文献研究もすすみ、広西壮族社会とその文化との歴史的理解がふかまった。 第四段階:広西壮族自治区東蘭県蘭陽郷を中心として、中日共同の実態調査を実施した。日本側からは、田中重好が社会調査の中心となって活躍し、大橋健一は、とくに東蘭県東蘭鎖・蘭陽郷の市場から貴重な生活情報をうることに成功した。松平誠は、とくに広西壮族の生活文化について個別調査の中心となり、成果をえた。両国研究者の共同によって、実態調査は計画どおりに進行したが、また、東蘭県職員・蘭陽郷村人の協力によるところも大であった。広西壮族共同調査団は、その後、南寧で検討にはいり、さらに研究をふかめ、報告書の作成分担をきめ、日本側は帰国した。 広西壮族自治区民族研究所では、今回の調査に参加した研究者を中心として、さらに独自に広西壮族の祝祭研究をすすめることにしている。また、日本側研究者も、この研究を持続し書物にまとめる予定で、研究をつづけている。
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