研究分担者 |
S.A. SLAVATI レベデフ物理学研究所, 教授
E.H. SHIBUYA カンピーナス大学物理学研究所, 助教授
C.M.G. LATTE ブラジル物理学研究センター, 教授
大沢 昭則 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50013420)
玉田 雅宣 近畿大学, 理工学部, 講師 (70163673)
横井 敬 青山学院大学, 理工学部, 教授 (50082780)
長谷川 俊一 早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (10063398)
SLAVATINSKY Sergei A. P.N. Lebedev Physical Institute.
SHIBUYA Edison H. Instituto de Fisica, Universidade Estadual de Campinas.
LATTES Cesar M.G. Contro Brasileiro de Pesquisas Fisicas.
SLAVATINSKY レベデフ物理学研究所, 教授
SHIBUYA E.H. カンピーナス大学, 物理学研究所, 助教授
LATTES C.M.G ブラジル物理学研究センター, 教授
船山 吉視 早稲田大学, 理工学研究所, 助手 (40202296)
SLAVATINSKY レベデフ物理学研究所, 教授
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1990年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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研究概要 |
(1)エマルション・チェンバー(EC)は,1991年3月7〜22日に,チャカルタヤ宇宙線観測所(5,200m,ボリビア)建設された。 このチャンバーは,1992年10月6〜16日に解体され,10月26日〜11月13日にカンピーナス大学(ブラジル)で現像された。現像後のX線フィルムは各研究機関に分配され,現在測定が進行中。尚,このECには空気シャワー観測装置(AS array)が連動運転されており,ファミリーに付随する空気シャワーの情報が得られる。 (2)1991年10月8〜12日に,′International Workshop on Super-High Energy Hadron Interactions′を東京で開催した。目的は,現在の高エネルギー核相互作用の研究の到達点を明らかにし,本実験で観測された特異事例(センタウロなど。π中間子以外の粒子の多重発生現象と考えられ,数種の型に分類できる)の位置付けと,将来の宇宙線実験の方向を議論することであった。 関連分野(宇宙線,高エネルギー実験,素粒子理論)の研究者約50名(外国からの参加者12名,うち当科研費により8名)が参加した。(報告集を刊行済み) (3)本科研費による活動を通して明らかになった高エネルギー核相互作用に関する知見は,・π中間子多重発生におけるFeynman scaling lawのかなり強い破れ,・特異事例の統計の着実な増加,・ECとAS arrayの連動実験のデータによるエネルギーの速い細分化,などである。これらはいずれも,高エネルギー領域で核相互作用に質的な変化が起こっていることを示していると考えられる。これらを統一的に説明するための作業仮説として,〜10^<16>eVを閾として核相互作用に新しいチャンネルが開け,ハドロン(h)がクォーク・グルーオン・プラズマ相を介して,新種のハドロン(h′)に変換する(h′は,特異事例の多様性に対応するいくつかの存在形態を持つ)というモデルが提唱されており(藤本による),今後の実験の重要テーマである。
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