研究分担者 |
ワング J.H. カルガリ大学, 医学部, 教授
ワタナベ M. カルガリ大学, 医学部長
松井 秀樹 香川医科大学, 医学部, 助教授 (30157234)
細川 清 香川医科大学, 副学長 (70093698)
畠瀬 修 香川医科大学, 医学部, 教授 (50033220)
板野 俊文 香川医科大学, 医学部, 助手 (60145042)
細見 弘 香川医科大学, 医学部, 教授 (70030864)
WANG Jerry H カルガリ大学, 医学部, 教授
WATANABE Mo カルガリ大学, 医学部, 医学部長
入野 昭三 香川医科大学, 医学部, 教授 (50033056)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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研究概要 |
ヒトのからだは多数の細胞から構成され,これ生命の最少単位である細胞が密接に相互の情報交換を行うことによって,個体が維持されている。生体における種種の内因性・外因性情報がどのように処理されているかを研究する事は多くの疾病の解明と医学の進歩にとって重要である。この情報伝達ために多くのホルモン,神経伝達物質,細胞増殖因子等多数の生理活性物質が重要な働きをしている。これらの物質がどのように産生され,またそのシグナルが標的細胞においてどのように伝達処理されるかを解明することは極めて重要である。なぜなら癌,記憶障害,心臓病,免疫異常等大多数の疾患はこの機構の失調によって生じると考えられるからである。 我々はこの問題を高いレベルで研究協力し,更に大学間の国際交流を図るため,カナダ・アルバータ州立カルガリ大学と大学間協力研究を国際交流協定に基づいて行った。 本年は入野昭三ならびに松井秀樹が7月下旬〜8月上旬カルガリ大学を訪問し,共同研究と今後の交流発展についての会談を行った。特にカルガリ大学医学部では本年7月に医学部長がワタナベ前医学部長から,スミス新医学部長に交替したため,今後の交流の進め方について,新執行部との間でどのような合意ができるかが重要課題であった。幸い香川医科大学との国際協力に対するカルガリ大学側の評価は非常に高く,今後も積極的にこれを押し進めたいとの意向がスミス新医学部長ならびに国際交流委員会より示された。早速こに一環としてスミス新医学部長,ならびにマンディン教育担当副医学部長が平成5年4月香川医科大学を訪問する事が合意された。本年は最終年度に当たるので合同セミナーは行わず,各部門を直接訪問し,現場での会談とセミナーを行う方式を取った。 医学教育部門ではマンディン教育担当副医学部長との会談を行い,香川医科大学・カルガリ大学医学部のそれぞれの教育改革について情報交換とセミナーを行った。カルガリ大学における教育改革は非常に画期的なものであり,現在進行中の香川医科大学の改革にとってもその先例として非常に重要である事がわかった。更にカルガリ大学看護学部を訪問し,マッカチュワン副学部長と会談し看護学部の学部ならびに大学院の教育制度について情報を得た。 医療方法等改善部門では,カルガリ大学医学部附属・フットヒル病院を訪問し,新しく開設されたDay Surgery(入院を行わない手術と看護)部門の運営について情報交換と討論を行った。このようなシステムは附属病院のシステムを効率よく運営し,病院側,患者側双方の経済的負担を軽減する事ができるのでまことに有用であり,この訪問は大いに成果があった。 生体情報調節部門では,ワング教授を訪問しチロシンキナーゼについての共同研究とセミナーを行った。 本年8月には単位互換制度が発足した事をうけて,本学より4名の学部学生がカルガリ大学医学部でサマーセッションを履修し単位が認定された。 平成4年11月にはカルガリ大学側よりワング教授が来校し,共同研究と新してチロシンキナーゼについてセミナーを行った。ワング教授は香川医科大学とカルガリ大学との国際交流の橋渡しの役を長年にわたって行っており,この長年の功績により香川医科大学より名誉博士号が授与された。 平成5年3月には国際交流コディネーター畠瀬教授がカルガリ大学を訪問し今後の交流の発展についての詰めを行った。
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