研究課題/領域番号 |
02102001
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平 朝彦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50112272)
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研究分担者 |
徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (10107451)
末広 潔 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20133928)
藤岡 換太郎 東京大学, 海洋研究所, 助手 (20107452)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
210,000千円 (直接経費: 210,000千円)
1992年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
1991年度: 60,000千円 (直接経費: 60,000千円)
1990年度: 115,000千円 (直接経費: 115,000千円)
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キーワード | 伊豆・小笠原弧 / 島弧地殻構造断面 / ストリーマ・ケーブル / 海底地震計 / 2船法地震探査 / トーナル岩 / リフト帯 / マグマティックアンダープレーティング / 島弧 / 地殻構造 / リフト / 火山フロント / 正断層 / 割れ目噴火 / 反射地震波探査 / サイドスキャンソナ- / プレ-ト沈み込み帯 / 島弧ー海溝系 / 反射人工地震波探査 / 海底イメ-ジングソナ- / 三次元地質ダイヤグラム / 海底音響地質画像 |
研究概要 |
平成4年度は伊豆・小笠原弧の深部構造探査を北緯32°に沿った測線上で5月20日から6月30日にかけて実施した。本調査において東京大学海洋研究所の白鳳丸と淡青丸、さらにダイナマイトの発破船として傭船した船舶を用いた。今回の探査の主目的は白鳳丸と淡青丸による2船法地震探査である。白鳳丸が大容量のエア・ガンを発信し、淡青丸が曳航するストリーマ・ケーブルで海底下探部から反射・屈折した音波を受信した。この探査方法により極めて高解像の島弧地殻構造断面を得ることが出来た。また、2船法地震探査測線上にのべ50台の海底地震計を設置し、傭船によるダイナマイトの音源を受信することにより島弧の上部マントルの速度構造を決定した。 本調査により以下の事柄が明らかになった。北部伊豆・小笠原島弧地殻は次の4つの層に区分できる。1)P波速度2〜3.5km/secの被覆火山砕屑岩層(LayerA1)、2)P波速度4〜5km/secの貫入岩類(LayerA2)、3)P波速度6.1〜6.3km/secの上部地殻(LayerA3)、4)P波速度7.1〜7.3km/secの下部地殻(LayerA4)。LayerA3は前弧域で5km、火山フロントからリフト帯下で7〜8kmの厚さを有する。LayerA4は前弧では約8km、火山フロント〜リフト帯下では約7kmの厚さをしめす。 LayerA3、LayerA4の起源について次のように考えられる。LayerA3はその特徴的な速度および丹沢山塊に露出している伊豆・小笠原島弧上部地殻岩体との対比から考えて花崗閃緑岩〜トーナル岩である可能性が強い。本層の起源として下部地殻物質(海洋性?)が再溶融した可能性がある。一方LayerA4は、既存の海洋地殻に塩基性〜超塩基性貫入岩体がマグマティックアンダープレーティングしてできあがったものと考えられる。
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