研究課題/領域番号 |
02102007
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木幡 陽 (小幡 陽) 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30030852)
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研究分担者 |
天野 純子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10159460)
古川 清 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10190133)
遠藤 玉夫 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30168827)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
112,000千円 (直接経費: 112,000千円)
1992年度: 35,000千円 (直接経費: 35,000千円)
1991年度: 37,000千円 (直接経費: 37,000千円)
1990年度: 40,000千円 (直接経費: 40,000千円)
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キーワード | 糖タンパク質 / N-結合糖鎖 / O-結合糖糖 / ホルモン / エリスロポエチン / IL-1β / 受精 / 接着因子 / 糖タンパク質ホルモン / N__--結合糖鎖 / O__--結合糖鎖 / Tamm-Horsfallタンパク質 / ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン / リンホカイン / Asn型糖鎖 / 癌転移 / 白血球接着分子 / ヒト絨毛性性腺刺戟ホルモン / ムチン型糖鎖 |
研究概要 |
糖タンパク質は体液中に分泌され標的細胞に外側から作動する可溶性糖タンパク質と、数々のレセプターを包含する膜系の糖タンパク質に大別される。この二群の糖タンパク質の機能を解明するに当って、我々はこれまで進めて来た探索研究対象の中から有望なものを選び出し、これを7群の研究プロジェクトに整理した。以下に各プロジェクトの成果について概説する。(1)ヒト繊毛性性腺刺戟ホルモン(hCG)の糖鎖の機能:脱シアル化したhCG並びにヒトLHのホルモン作用の比較研究により、両ホルモンのシアル酸残基が標的細胞のレセプター、又はその近傍と相互作用して情報を発現していることが判明した。(2)血球細胞の分化と機能発現における糖タンパク質糖鎖の役割:ヒトエリスロポエチン(EPO)が4本鎖複合型糖鎖を持つことが、そのinvivoの生理活性発現の上で必須であることが判明した。その意味を探る研究により、2本鎖複合型糖鎖を持つEPOが分解され、すみやかに尿中に排泄されてしまうことが判明した。又、免疫応答反応において、IL-1βがT細胞表面の糖鎖と反応していることを見出し、この糖鎖の構造を決定した。(3)ヒト白血球細胞の接着分子の糖鎖:白血球の血管内皮細胞の接着に関与するLeuCAMがシアリルXを多量に含む糖鎖を持つことを見出した。(4)受精と糖鎖:未受精卵透明体のN-結合糖鎖の全構造を解明し、受精の初期反応を生化学的に考察する糸口を拓いた。更に糖タンパク質糖鎖に出現する病変から、その機能を調べる一連の(5)糖鎖病理学的研究、本研究遂行のために新しく開発した一連の(6)糖鎖研究技術の開発研究、糖鎖とタンパク質の相互作用機構を解明するための(7)ヒイロチヤワンタケレクチンによるフコース認識機構の研究、が成果を挙げた。紙数の関係から、これらの詳細は「平成4年度科学研究費補助金成果報告書」にゆずることにする。
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