研究分担者 |
井戸 達雄 東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (80134063)
玉置 憲一 東海大学, 医学部, 教授 (50055860)
吉野 和夫 信州大学, 理学部, 助手 (70143964)
奥村 勝彦 神戸大学, 医学部, 教授 (60025707)
神田 啓治 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10027419)
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研究概要 |
1.新発売の米国製M_2・ ^<10>B_<12>H_<12>(M:Na,Cs)を原料とし, ^<10>B抗体作用の ^<10>B化剤を合成したが純度・収量低く実用不可。同原料の精製法を案出,実用可能品を得た。2.人工抗原GM3リポソ-ムをキラ-T細胞(CTL)に働かせ,GM3モル濃度5〜9%で抗メラノ-マCTLを得,抗体との関係に論及。3.I^<128>標識763.74T抗体のP22黒色腫細胞への顕著な集積を確認後,ビオチン化763.74Tと ^<10>Bーアビジンの複合体をP22に作用させ,第13項記載のICPーMS法で,1細胞当り2.6×10^8個の ^<10>B原子の集積を証明。4. ^<10>Bーdextran含有液中のHeLa細胞に原子炉照射しRBEを算出。 ^<60>Cor1.0に対し熱中性子1.5〜2.0, ^<10>B(n,α)^7Li反応5.5〜6.0。5.マウス黒色腫細胞のX線感受株,抵抗株(感受性差Do値で30cGy)とヒト同細胞の両株(差96cGy)を得た。6. ^<10>B薬物をハムスタ-・兎・マウスに投与,即発γ線法で ^<10>B体内濃度の時間変化を追跡。ヒト2症例の診断に同法を応用。7.300,700,1500mg/kgの ^<10>BーBPAをラットに28日間連続経口投与し,摂食・摂水量,体重,臓器重量,血液検査による亜急性毒性試験実施中。8. ^<10>BーBPAのcyclodextrin錯体,fructose錯体を黒色腫担癌ハムスタ-に経口投与。前者は後者に比し血中BPA濃度の時間積分値と腫内BPA濃度は大,胃腸間内BPA残存量は小。9.酵素法により光学純度100%に近いL体とD体を得た。高速液体クロマト法でL体とD体の完全分離に成功,本法は純度検定に好適。10.数種の抗GD2単クロ-ン抗体のうち,IgG3サブクラスはヒト黒色腫担癌ヌ-ドマウスの腫瘍増殖を顕著に抑制した。 ^<10>B化すれば本療法用に有望。11.黒色腫9症例の皮膚障害より ^<10>B(n,α)^7Li反応のRBEを2.0〜2.5と推定。ラット投与重水の磁気共鳴画像を得て,組織血流測定。12.BPAの ^<18>F標識物[Fー18]ーFBPAはヒト患者の脳転移黒色腫に集積し,画像明瞭。黒色腫担癌ハムスタ-でL体の腫内集積はDL体の2倍以上。13.第3項の分析試料1mlはP22細胞2×10^5個を含みIcpーMSによる ^<10>B量は0.885ng。上記 ^<10>B集積数は目標値1×10^9に今一歩。
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