研究課題/領域番号 |
02151046
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
日野 茂男 長崎大学, 医学部, 助教授 (70012763)
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研究分担者 |
片峰 茂 長崎大学, 医学部, 講師 (40161062)
相良 祐輔 高知医科大学, 教授 (40033295)
永田 行博 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30038806)
一條 元彦 奈良医科大学, 教授 (30004823)
辻 芳郎 長崎大学, 医学部, 教授 (30039812)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1990年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | HTLVー1 / 母児感染 / 垂直感染 / ヒトレトロウイルス |
研究概要 |
HTLVー1の主要感染経路が母子感染であり、その大部分は母乳感染であることはこれまでの研究でほぼ確実と考えてよい。平成2年度に新たに結成された本班は、(1)母子感染に占める母乳感染の頻度.(2)母乳回避後にも残る母子感染の頻度.(3)母乳回避後にも残る母子感染の経路.(4)母子感染をおこしやすい母親側の要因.等を主たる研究目的とする。さらに、(5)これまで、各グル-プは抗体、末梢血細胞の培養、PCR等による各グル-プ間の観察結果・結論の相違点を明らかにすることも本重要である.本年は第1年度であり、班員の基本的考え方・今後の研究方針の共通化を計ることを主体とした。 1.キャリア母親から出産した児で1年以上経過を追跡した例は、班員を合計すると1,000例以上となり、人工栄養を選択した場合の感染率は3〜7%であった。班員間の数値に有為差があるかどうかは今後の研究による。 2.PCRについて: 一條・日野らの2班員はPCRの特異性・感度を理論的に可能なところまで技術的に解決し、一篠らはJJCRにすでに報告した。日野らは現在デ-タ収集中である。 3.感染させやすい母親側の要因として、日野らは抗体価の高い者、末梢血および母乳中の抗原陽性細胞の多い者に感染を見やすいことをすでに報告したが、永田らは抗p40^<tax>抗体陽性母親の児に感染がおこりやすいことを報告している。一條らは軟アガロ-ス中で直接培養し、キャリア末梢血中の感染細胞数は%オ-ダになると確定した。 4.地域差、研究グル-プにより、感染率等にかなりの差があり、HTLVー1の母子感染の実態を解釈するのにかなりの問題があったが、地域別の生活実態にかなりの差がありそうなことがわかってきた。これらの環境要因についての解析は来年度に期待したい。
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