研究課題/領域番号 |
02152016
|
研究種目 |
がん特別研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
窪田 和雄 東北大学, 抗酸菌病研究所, 講師 (40161674)
|
研究分担者 |
多田 雅夫 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (10006083)
阿部 由直 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (10167950)
山田 進 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (70182532)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | ポジトロン断層 / 腫瘍代謝 / 放射線治療効果 |
研究概要 |
腫瘍の代謝情報をもとにして、放射線治療効果の新しい評価法を開発するために、動物実験を行った。既にがんの診断に有用であることがわかっているアミノ酸代謝薬剤 ^<11C>メチオニンの腫瘍集積が放射線治療によりどのように変化するか、ラットAH109A腫瘍を用いて調べた。その結果 ^<11>Cメチオニンの腫瘍集積は20Gy照射後12時間で50%に低下した。定量組識学的に計測した腫瘍壊死は3日目で50%に拡大し、腫瘍体積は10日目で50%に縮少した。また10Gy照射し、再発が起きた時にも ^<11>Cメチオニンの集積増加が体積の増加より先に見られることがわかった。つまり放射線治療後も、再発時も ^<11>Cメチオニンの集積は極めて早期に、他の形態学的指標に先行して変化することがわかった。血流の影響を調べるために ^<18>Fフルオロアンチピリンを使用した二重トレ-サ-オ-トラジオグラフィ-を行った所、著明な血流の変化はなく、メチオニンの集積変化は代謝変化によるものであると考えられた。また ^<18>Fフルオロデオキシグルコ-ス、 ^3Hチミジンなど他の代謝トレ-サ-と組み合わせた多重標識実験を行ったところ、放射線治療後に最も早期に変化するのがチミジン、ついでメチオニン、やや遅れるのが糖代謝薬剤 ^<18>Fフルオロデオキシグルコ-スであることがわかった。これらポジトロン標識薬剤と、ポジトロン断層機を使用することにより、腫瘍の代謝情報にもとづいた新しい放射線治療の評価が可能になると考えられる。
|