• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

慢性潰瘍性大腸炎による大腸発癌促進作用

研究課題

研究課題/領域番号 02152037
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

岡安 勲  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (20014342)

研究分担者 菅野 純  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90186172)
大草 敏史  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50160445)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード潰瘍性大腸炎 / 大腸癌 / 発癌促進作用 / 慢性臓器炎 / 炎症性肉芽
研究概要

慢性潰瘍性大腸炎(UC)に長期に羅患している患者は大腸癌を高率に発生することが知られている。これはUC状態そのものに大腸発癌の促進作用があることを示唆していると考えられる。そこでこれを検証するべく、UC誘導実験を行い、以下の結果を得た。
1.イニシェ-タ-としてアゾキシメタンをマウスに前投与した後に飲み水としてデキストラン硫酸溶液の間歇投与を反復することによって、UCを誘導した結果、UC病変の強い左側結腸及び横行結腸に高率に腺癌の発生をみた。
2.出現した腺癌は主として高分化管状腺癌、一部繊毛状腺癌であり、生化学的にはDNA合成系のThymidine KinaseやThymidylate synthethase活性がともに高く、分裂と増殖が著しく強かった。
3.早期病変を観察した結果、一腺管一癌組織という形で癌が炎症性肉芽組織に出現し、その後の寛解期に増殖して腫癌を形成してくることが認められた。
4.in vivo Brduの標識をみるとUC病変の強い左側結腸・横行結腸の再生上皮に高かった。
以上の結果から、UC状態では大腸粘膜腺管の破壊に加えて、炎症による粘膜の壊死と再生の反復によって上皮の細胞回転が亢進して大腸における発癌が促進していると結論づけられる。即ち、慢性肝炎ー肝硬変ー肝細胞癌、慢性胃炎ー胃癌と同様に慢性臓器炎における発癌として把握できるものと考えられる。
今後、in vivoのみならずin vitro 実験を行うことによって炎症巣においてどのような因子が大腸発癌の促進を行っているかを明らかにする必要がある。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Okayasu,I.,Hatakeyama,S.,Yamada,M.,Ohkusa,T.,Inagaki,Y.,and Nakaya,R.: "A novel method in the induction of reliable experimental acute and chronic ulcerative colitis in mice" Gastroenterology. 98. 694-702 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 岡安 勲: "実験的潰瘍性大腸炎" 検査と技術. 19. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi