研究課題/領域番号 |
02152059
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
野出 学 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (60027076)
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研究分担者 |
川端 猛夫 京都大学, 化学研究所, 助手 (50214680)
井上 武久 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (50176434)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1990年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 複数の活性中心 / 抗癌活性化合物 / 天然抗腫瘍活性化合物 / リ-ド化合物 / α,βー不飽和ケトン / エポキシ / アルキルチオ基 / 二量化体 |
研究概要 |
天然抗腫瘍活性化合物(エポキシシコクシン)をリ-ド化合物として同一分子内に複数の活性中心(α,βー不飽和ケトンとエポキシ)を持つ5員環化合物を多数合成し、更にその環外のエステル結合を利用した二量化体やアミノ酸やステロイドホルモン類を導入した化合物を合成した。これらの化合物のPー388 in vitro活性を調べた結果、数種の化合物は予想通り強い活性を示し、分子内に一個の活性中心を持つ化合物より二個持つ化合物が強い活性を示すことが確認された。しかし、その二量化体である四個の活性中心を持つ化合物では活性に変化(増強効果)のないことが分かった。これは二量化の際の結合位置に問題があると考えられる。 上記合成化合物は予期に反しin vivoではほとんど活性を示さなかったが、興味ある事実としてα,βー不飽和ケトンのメチレン部分にアルキルチオ(RSー)基を導入した化合物は分子内に一個の活性中心を持った化合物であるがin vivoで若干の活性(T/C,128%)を示した。これはアルキルチオ基が生体内で酸化とその脱離過程を経てα,βー不飽和ケトンを再生しているものと予想され、一種のプロドラッグ効果とも考えられる。このことから、硫黄原子を導入した化合物の活性増強化を検討する事とし、各種アルキルチオ基を導入後、硫黄原子を酸化してスホキシドやスルホン誘導体を合成した。更に、α,βー不飽和ケトンに各種アルキルジチオ-ルを用いて二量化体を合成し、その酸化体にそれぞれ誘導した。現在これら合成化合物のPー388in vivo活性試験を検討中である。
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