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新しい血小板由来成長因子受容体の機能および発現調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02152076
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

松井 利充  神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (10219371)

研究分担者 貝淵 弘三  神戸大学, 医学部, 助教授 (00169377)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードPDGF(血小板由来成長因子) / PDGF受容体 / オ-トクリン機構 / ヒト腫瘍細胞 / キメラ遺伝子 / チロシンキナ-ゼ / cーfms
研究概要

NIH3T3線維芽細胞に対するPDGFーA鎖およびーB鎖のトランスフォ-ミング活性は,後者が著しく高いが,多くのヒト腫瘍細胞においてはPDGFーA鎖の発現が見られ,オ-トクリン型の受容体活性が認められた。ヒトPDGF受容体は2種類(α型およびβ型)存在し,3種類のPDGFアイソフォ-ム(AA,AB,BB)に対する親和性が異なる。新しく見い出されたα型受容体のみA鎖と高親和性を有し,β型と独立して種々の生物学的機能を誘導することができる。α型またはβ型受容体のみを発現させた造血幹細胞に,PDGFーA鎖またはーB鎖を同時に発現させ,ヌ-ドマウスでの腫瘍形成能を検討した。B鎖はいづれの受容体発現細胞においても腫瘍形成がみられたが,A鎖はα型受容体発現細胞においてのみ腫瘍を形成させることができた。しかしα型受容体発現細胞におけるA鎖の腫瘍形成能は,B鎖によるものとは明らかな違いは見られなかった。
本年度,上述のごとくPDGF受容体発現造血幹細胞を用い,ヌ-ドマウスでのオ-トクリン型腫瘍形成能を検討したばかりではなく,cーfms/CSFー1受容体とPDGF受容体のキメラ遺伝子により,これらの受容体ファミリ-に特徴的なキナ-ゼ挿入部の機能解析を発表した。また免疫グロブリン様構造をもつα型およびβ型受容体のリガンド結合部のキメラにより,PDGFーAA結合部の同定を行ない発表した。さらに種々の細胞系での,細胞特異的受容体発現調節の存在を明らかにし発表した。今後PDGF受容体を介する形質転換能の解析には,上皮細胞を用いたcDNA発現系が必要と考えられるが,本年度に確立された実験系を用いさらに詳細なキメラ遺伝子による受容体の構造と機能の解析は,ヒト腫瘍細胞におけるPDGF受容体を介する形質転換の機構の解明に有用である。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mckinnon,R.D.,: "FGF modulates the PDGFーdriven pathway of oligodendrocyte development" Neuron. 5. 603-614 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Heidaran,H.A.,: "Chimeric αーand βーplateletーderived growth factor(PDGF)receptors define three immunoglobulinーlike domains of the αーPDGF receptor that determine PDGFーAA binding specificity" J.Biol.Chem.265. 18741-18744 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Heidaran,M.A.,: "Deletion or substitution within the α plateletーderived growth factor receptor kinase insert domain:Effects on functional coupling with intracellular signalling pathways" Molecular and Cellular Biology. 11. 134-142 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Takahashi,R.,: "The retinoblastoma gene functions as a growth and tumor suppressor in human bladder carcinoma cells" Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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