研究課題/領域番号 |
02152095
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
上出 利光 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (00160185)
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研究分担者 |
今 信一郎 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10195886)
鈴木 明 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30076947)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1990年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | リンパ球遊走因子 / CD8陽性T細胞 / 接着因子 / 血管内皮 |
研究概要 |
A)T細胞ハイブリド-マによるリンパ球遊走因子(LMF)産生系の樹立。腫瘍内浸潤Tリンパ球とBW5147細胞を融合し、LMFを大量に産生するT細胞ハイブリド-マ、D9を樹立した。培養上清を濃縮し、等電点電気泳動を行いpI5、4及びpI8、8に2峰性にLMFの活性を認めた。ヘパリン吸着カラムの結合分画にLMF活性があり、この2つの方法を組み合わせることにより約95%の蛋白を除外できた。 B)LMFーbによるリンパ球と血管内皮の接着増強。LMFはリンパ球に遊走活性を示すのみならず血管内皮とCD8T細胞の接着を増強する。好中球やマクロファ-ジの接着は増強しない。この接着増強に関与する接着分子はCD2/LFAー3、LFAー1/ICAMー2,及びVLAー4/CSー1であることが示された。他の炎症性サイトカインは血管内皮に作用し、リンパ球や好中球との接着を増強するが、LMFーbはリンパ球側に作用する。接着様式をさらに検討すると血管内皮表面への接着のみならず、血管内皮下面へのもぐり込み(transendothelial migrathion)も増強させる。 C)各種接着様式を示すT細胞ハイブリド-マの樹立。リンパ球の発現する接着分子がその亜群によって異なる可能性があり、LMFーbの接着増強の分子機序を明らかにする上でも様々なT細胞クロ-ンを樹立する必要がある。このためにBW5147とラットT細胞の融合を行い、血管内皮や、細胞外基質(フィブロネクチン,Hyaluronate等)に異なる接着様式を示すT細胞ハイブリド-マを樹立した。
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