研究課題/領域番号 |
02152105
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 隆一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40112685)
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研究分担者 |
小沢 正吾 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20185581)
安盛 俊雄 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70182350)
山添 康 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00112699)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1990年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | チトクロムPー450 / 遺伝薬理学 / 癌原物質 / 代謝的活性化 / メフェニトイン水酸化 / ベンズピレン水酸化 |
研究概要 |
RーおよびSーメフェニトインの立体選択的水酸化活性によりEM(14例)とPM(5例)とにphenotypeされたヒト肝ミクロソ-ムを用いてベンツピレン水酸化活性を測定したところEM(extensive metabolizer)の平均活性値はPM(poor metabolizer)の約5倍以上でありEMとPMの間に有意の差が認められた。また精製されたメフェニトイン水酸化酵素Pー450humanー2はベンツピレンの水酸化活性を触媒し、抗Pー450humanー2 IgGは当該活性を強く阻害した。しかし、ベンツピレンの水酸化活性と肝ミクロソ-ム中Pー450humanー2含量との間には良い相関が認められなかった(r=0.31)。したがってヒト肝におけるベンツピレンの水酸化にはPー450humanー2が大きく関与しているものの、当該活性にはPー450humanー2分子種ばかりではなく、他の分子種も関与していることが明らかとなった。クロ-ニングされたPー450humanー2 cDNAを酵母内で発現させ、そのミクロソ-ム画分を用いて薬物、癌原物質の代謝について検討した。癌原物質についてはベンツピレンの水酸化の他に2ーアミノー3ーメチルイミダゾー[4,5ーf]ーキノリン(IQ)についてPー450humanー2 cDNAその代謝活性化に関与していること及びシクロフォスファミドの酸化的代謝にも関与していることが明らかとなった。Pー450humanー2により代謝される薬物のうち、尿中排泄により薬理遺伝学的特性が容易に検討できる安全性の高い指標薬物をヒト肝ミクロソ-ム及び酵母に発現されたPー450humanー2 cDNA由来蛋白を用いて検索した。その結果ヘキソバルビタ-ルの3位水酸化はメフェニトイン水酸化の薬理遺伝差異に密接に関係していることが明らかになった。
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