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肝癌および肝障害における肝細胞増殖因子の遺伝子発現調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02152116
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関関西医科大学

研究代表者

喜多村 直実  関西医科大学, 医学部, 教授 (80107424)

研究分担者 宮澤 恵二  関西医科大学, 医学部, 助手 (40209896)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1990年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
キーワード肝細胞増殖因子 / 肝癌由来細胞 / 肝再生
研究概要

肝細胞増殖因子(HGF)の作用機序を明らかにするために,肝癌や肝障害などの肝臓の種々の病態時におけるHGFの遺伝子の発現調節について,mRNA発現レベルの解析を行なった.
1.病態モデルとしてラットを使用するために,ラットHGFのcDNAを単離した.cDNAの構造を解析した結果,ラットHGFはヒトHGFとアミノ酸配列において約90%の高い相同性を示した.従ってHGFは進化の過程でよく保存され,ラットとヒトにおける機能は同じであると考えられる.
2.ヒトおよびラットcDNAをプロ-ブに用いたノザンブロッティング法により,種々の細胞株および組織のHGFmRNAの解析を行い以下の結果を得た.
(1)ヒト胎児肺由来繊維芽細胞(MRCー5)などの細胞株においてHGFmRNAの高い発現がみられたが,これらに比較して調べた限りの肝癌由来細胞株では発現が認められなかった.従ってHGFはこれらの肝癌由来細胞株の増殖には関与していないと考えられる.
(2)四塩化炭素あるいはガラクトサミン投与により肝障害を起こしたラットでは,肝臓および脾臓でHGFmRNAが顕著に増加した.HGFはin vitroにおいて初代培養肝細胞の増殖を促進する活性をもつ因子であるが,肝障害を起こしたラットにおいてmRNAの増加がみられたことから,HGFはin vivoにおいても肝障害後の肝再生において肝細胞の増殖に役割を果たすことが示唆された.
(3)肝部分切除ラットでは,肝臓と脾臓でHGFmRNAの増加が見られたが,その増加はシャム手術を施したラットでの増加と同程度であった.従ってHGFが肝部分切除後の肝再生に関与しているかは不明である.

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] A.Okajima: "Primary structure of rat hepatocyte growth factor and induction of its mRNA during liver regeneration following hepatic injury." Eur.J.Biochem.193. 375-381 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] K.Takahashi: "Cloning,sequencing and expression in Escherichia coli of cDNA for a nonーA,nonーB hepatitisーassociated microtubular aggregates protein." J.Gen.Virology.71. 2005-2011 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] K.Miyazawa: "An alternatively processed mRNA generated from human hepatocyte growth factor gene." Eur.J.Biochem.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] A.J.Strain: "Native and recombinant human hepatocyte growth factors are highly potent promoters of DNA synthesis in both human and rat hepatocytes." J.Clin.Invest.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Yoshiyama: "Identification of the Nーterminal residue of the heavy chain of both native and recombinant human hepatocyte growth factor." Biochem.Biophys.Res.Commun.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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