研究課題/領域番号 |
02152126
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
伊藤 彬 癌研究会, 癌研究所・物理部, 部長 (70012771)
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研究分担者 |
関口 建次 癌研病院放射線科, 医院
山下 孝 癌研病院放射線科, 部長 (70110939)
都丸 禎三 癌研究所, 物理部, 研究員 (30085641)
内田 勲 癌研究所, 物理部, 研究員 (80090380)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | MRS / spectroscopic imaging / quantitative analysis / absolute intensity / pH calibration / data analysis / NMR1 |
研究概要 |
東芝磁気共鳴イメ-ジング装置(MRTー200/RX型)を使用して腫瘍中の核種リン化合物を定量することにより、放射線抵抗癌の治療効果を早期に判定することができる先行指標を求めることを目標としてファント-ム実験を行った。本研究では、研究目的を達成するために位置情報とスペクトル情報を同時に得ることのできるSpectroscopic Imaging法を採用した。収集デ-タはMR装置本体からデ-タ解析システム(VAX stationII)に転送し、NMR1ソフトウエアにより解析処理を行った。得られた結果は、以下のとおりである。(1)検出感度の空間分布 MRSにより治療効果判定において重要なことは、種々のリン化合物について再現性のある定量的評価を可能にすることである。この目的のために、各種リン化合物について空間的感度分布を求めた。ボクセルサイズは3x3x3cm^3とし、5x5マトリックスのファントム中心のボクセル(3,3)のPi信号の絶対強度及び絶対積分強度で規格化した感度分布をPi、PCr、γーATP、αーATP及び、βーATPについて求めた。(2)pH校正曲線 Piの緩衝溶液にPCrを加えた溶液のpHを種々調整して、PCrを基準物質としたPiの化学シフトを求めた。測定結果は他の研究者の報告と実験誤差の範囲内で一致した。治療患者の腫瘍細胞内のpHの経過観察は、治療効果の早期判定に有用な情報をもたらすことが期待される。(3)検量線 単位ボクセル(3x3x3cm^3)もNMR信号とリン化合物の濃度との関係を示す検量線をPiとPCrについて求めた。NMR信号を絶対強度及び絶対積分強度とした場合にはPの濃度と良い相関(r≧0.99)で直線関係が認められた。(4)最適パルス繰り返し時間(t_r)の決定 t_rを種々変化させて、Pi、PCr、γーATP、αーATP及び、βーATPについて信号の絶対強度及び絶対積分強度を求めた。その結果、t_rを500msとすることが最適であると判断された。
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