研究課題/領域番号 |
02152142
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
小幡 裕一 愛知県がんセンター研究所, 免疫学部, 室長 (30177290)
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研究分担者 |
浜島 紀之 愛知県がんセンター研究所, 免疫学部, 主任研究員 (40132922)
高橋 利忠 愛知県がんセンター研究所, 免疫学部, 副所長兼部長 (00124529)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1990年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | マウスTL抗原 / 免疫T細胞 / 白血病 / 胸腺 |
研究概要 |
マウスTL(胸腺白血病)抗原遺伝子を導入したマウスの1系統に観察された胸腺分化異常とTリンパ腫の発生機序の解明を試み、以下の知見を得た。1.本系の胸腺はTL抗原を大量に発現し、生後14日〜21日の間に胸腺細胞が急激に消失し、その後大型の細胞が増殖する。その結果、T細胞分化はγδ経路に偏向し、αβ経路には進めない。2.胸腺の異常は、末梢リンパ組織にも影響を及ぼし、γδT細胞が末梢T細胞の約半数を占める。3.本系マウスのT細胞の免疫応答能は低下しており、PFC,MLC等の反応にγδ細胞が関与できないこと、さらにαβT細胞の応答能も低下していることが示唆された。4.発症するTリンパ腫は全てγδ細胞であり、本系のγδT細胞は癌化に対して感受性が高いことが示唆され、またこの癌化の一因としてレトロウイルスの転座を示唆する結果が得られた。これらの結果より、マウスTL抗原がT細胞の分化並びにTリンパ腫の発生に関与していることが明らかになり、さらにTL遺伝子導入マウスがγδT細胞の機能並びに分化機序、Tリンパ腫の発生機序の解析に極めて有用であることが示された。 今後の主な研究課題として、以下を計画している。1.TL抗原の機能を明確にするため、各種TL並びにTLキメラ遺伝子を導入した約20系統のマウスを既に作出しており、免疫系の発生分化並びに腫瘍発生に焦点を当ててこれらのマウス系を解析する。2.γδT細胞の機能について検討を加えるため、本系に豊富に存在するγδT細胞を用い、各種細菌に対する反応性、リンホカイン産生能、細胞障害性等の検索を行なう。3.Tリンパ腫発生に関与する遺伝子群を検索するため、レトロウイルスの転座部位の単離同定を試みる。
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