研究課題/領域番号 |
02201132
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
近森 邦英 高知大学, 農学部, 教授 (10036717)
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研究分担者 |
紙井 泰典 高知大学, 農学部, 助教授 (90169615)
玉井 佐一 高知大学, 農学部, 教授 (40036710)
柿沼 忠男 愛媛大学, 工学部, 教授 (70036408)
大橋 行三 愛媛大学, 農学部, 教授 (10036296)
尾島 勝 福山大学, 工学部, 教授 (10035628)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 海水面上昇 / 塩水楔 / 塩水侵入 / 潮位変化 / 不圧地下水 / 被圧地下水 / 海浜変形 |
研究概要 |
近森・紙井は土佐湾沿岸潮位の変化について研究し、年間変動は海水の密度変化により説明できること、室戸・土佐清水に於ける経年変化は認められないが中央部(桂浜)では低下傾向を見いだした。また、近森は高知県春野町甲殿地区において潮位変動が不圧地下水位と塩水楔に与える影響および透水量係数の推定法について研究し成果を得た。尾島は芦田川(福山市),加茂川(西条市)の河口域およぴ長柄川河口輪中地帯における塩分侵入に関しても検討した。芦田川では河口堰の建設によって周辺地域の地中塩分は排出され、現状では大きな問題はない。西条市域では自噴帯の減少や水質の劣化が認められており、これらについて若干の理論的解析を試みた。過去に建設された地中不透水壁の存在が塩分侵入の阻止に大きく貢献していることが分かった。大橋は道前平野の中山川流域臨海部において3地点の被圧地下水井戸について観測を実施し潮汐変化(新居浜港)との対応を検討した。調和分解を用いて伝播波形の減衰特性と位相ズレを知り、海底成層と帯水層が2地点は密封型,1点が開放型と判明した。これにより帯水層係数が求まり潮位変化の影響吟味が可能となつた。柿沼は長方形自由地下水帯について分散モデルにより数値実験を行い、海水面上昇に伴って帯水層出口下部に循環流が発達すること,海水が地表面に達することがあることなどを得た。また、愛媛県興居島北浦地区の自由地下水帯における海水位上昇に伴う塩水侵入を揚水量、潅水量を与えることによつてシミュレ-トし、塩水侵入状況を推定できた。玉井は自然海浜および人工海浜の砂浜模型を作成し、海水面上昇を想定して平常時波浪及び荒天時波浪を繰り返し作用させ、水位上昇及び堤防の有無による海浜変形特性を明らかにした。一方,海水面上昇にともなう高知市街区の浸水域を微地形図を用いて推測し、洪水、高潮時、下水渠等による浸水危険度の予測を行つた。
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