研究課題/領域番号 |
02202131
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楠田 哲也 九州大学, 工学部, 教授 (50037967)
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研究分担者 |
井上 和也 京都大学, 工学部, 助教授 (50026126)
宗宮 功 京都大学, 工学部, 教授 (60025947)
古賀 憲一 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00108656)
田渕 俊雄 東京大学, 農学部, 教授 (00011833)
國松 孝男 滋賀県立短期大学, 農業部, 教授 (10074064)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1990年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 流域 / 富栄養化 / 有機物 / 水質 / 自然浄化 / モデル化 / 水管理 |
研究概要 |
1.森林渓流水と降雨の水質の季節変動を調査し、森林による浄化効果がN、P、CODに認められた。降雨時の汚濁負荷量は無降雨時よりも相当大きくなった。降雨時の流入負荷はかつては下流の湿地や水田に一時保留されて浄化されており、これらの失われた機能を復元することで森林での浄化機能強化の可能性が示唆された。 2.水田による窒素除去の効果が確認された。これを強化するためには、田面全体に水を行き渡らせ、かつ漏水を防ぐ水管理をすることが必要であることが明らかになった。 3.水路網で懸濁物質の沈降を防止するための必要流速は20〜30cm/secであった。懸濁物質からのCOD成分の生成量は4〜5日程度で増加した。水路の富栄養化を防止するため、これらの結果を基に滞留時間調整のための流量配分を検討する必要がある。 4.河川敷内に薄層流式浄化水路と酸化池を設けて水質変換能を検討した結果、VSSとDOCは減少し、DOは増加する傾向があった。薄層流式浄化水路の浄化特性を一般河川と比較したところ、再曝気の効果が急流河川と同程度となる高い結果が得られた。 5.ダム湖において、流速分布、滞留時間、クロロフィルa濃度を検討した結果、流れの運動学的挙動と水質分布が密接な関係にあることが明らかになった。 6.湖沼への流入河口において懸濁態のPの回収の可能性を検討した結果、高流量時のTPT/TーPが高く、また懸濁物質中のNやC成分の含有率も高かった。これらの河口域で除去することで湖沼への流入負荷量が削減できることが明らかになった。 7.感潮河川の底泥において、好気層内に還元性の強い微小領域が存在することが明らかになった。このような物質変換を異にするマイクロサイトが存在することは、底泥における脱窒作用を強化させることに利用できることが示唆された。
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