研究課題/領域番号 |
02202202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
栗下 昭弘 東北大学, 医学部, 助手 (60201472)
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研究分担者 |
小野 哲也 東北大学, 医学部, 教授 (00107509)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 5ーアザシチジン / 指趾奇形 / cーmyc |
研究概要 |
催奇形性物質のスクリ-ニング系としては、胎児の器官形成期に薬剤を投与して、奇形の有無を妊娠末期に調べる方法が広く用いられている。この方法は奇形を評価の対象とするので結果が理解しやすい反面、動物種間で催奇形性物質の効果が大きく異なる場合があり、実験動物で陰性になるものがヒトでは陽性になるケ-スもありえた。そこで我々は、Amesテストに代表される発癌物質のスクリ-ニングが、突然変異という動物種間で共通した発癌の素過程の1つをendpointとして行われていることに着目して、同様の方法を催奇形性物質のスクリ-ニング系として確立することを考えてきた。しかし、発生過程もきわめて複雑であるので、種々の催奇形性物質によって影響を受ける適当な指標を選択する必要がある。本年度は、5ーアザシチジンによってラット胎児に生じる指趾奇形の成立過程で変化する指標について様々な検討を行い、cーmyc蛋白およびFーアクチンについて次のような結果を得た。 結 果 1.cーmyc:対照動物でのcーmycは外胚葉頂堤(AER)・上皮構成細胞で濃染し、5趾側に強く、1趾側に弱い染色性が認められた。間葉細胞はAERよりもやや弱い染色性を示したが間葉細胞の凝集部位に強く、指間部に弱かった。5ーアザシチジンを投与した場合、18時間後に間葉の凝集部位と指間部の染色性に変化が認められ、24時間後には5ーアザシチジンによって奇形の生じ易い1指側でcーmyc発現の減少が認められた。 2.Fーアクチン:対照群では、足板の分化に伴って細胞膜直下のFーアクチンゲルが増加し、染色性が増した。しかし5ーアザシチジンを投与するとFーアクチンゲルの増加が遅延して、投与後12および18時間後に、その変化は顕著であった。
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