研究課題/領域番号 |
02203224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
渡辺 政廣 山梨大学, 工学部, 教授 (00020412)
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研究分担者 |
柴田 正実 山梨大学, 工学部, 講師 (40115316)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1990年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 固体電解質型燃料電池 / 内部改質触媒 / メタン・水蒸気改質 / 高分散白金触媒 / セリウム系酸化物担体 / 改質能兼備電極触媒 |
研究概要 |
今年度は、Niに比べシンタリングの起こりにくいPt触媒を両導電性担本CeO_2、(CeO_2)_<0.8>(SmO_<1.5>)_<0.2>及びイオン導電性YSZ(8% Y_2O_3)(比較用)に高分散担持(2wt%、触媒粒径約10nm)し、そのメタン改質触媒能を調べた。 1.低温作動型内部改質SOFCを実現するための新しい概念を確立した。 2.両導電性微粒担体上へのPt触媒の高分散法を確立した。結晶子径が10〜10.5nm、と従来のNiーYSZサ-メットのNi粒子の1/1000オ-ダ-の高分散触媒が得られた。 3.メタン改質において、スチ-ム/カ-ボン比(S/C)>1.5で、カ-ボンの析出は全く認められなかった。S/C=2.0、600〜1000℃においてメタン改質反応速度を測定し、YSZ、CeO_2、(CeO_2)_<0.8>(SmO_<1.5>)_<0.2>に担持したPt触媒の活性化エネルギ-は、いずれもNiーAl_2O_3の約2倍の40数kcal/molであることが分かった。それにもかかわらず、低温作動においても十分なメタン改質反応速度が得られることが分かった。 4.300mA/cm^2の発電に必要な改質触媒量を速度デ-タから算出すると、例えば800℃において、約1μgPt/cm^2となる。この値は、リン酸型燃料電池で必要とするPt触媒量の1/200以下である。当初目標とした合度触媒の開発を必要としない高性能触媒が、触媒の高分散化のみで達成できた。 5.上記触媒の電極触媒能としての性能を評価すべく、YSZ電解質の表面に、スラリ-コ-ティングによる高分散Pt触媒担持(CeO_2)_<0.8>(SmO_<1.5>)_<0.2>の多孔質触媒層を形成する方法を検討し確立した。来年度以降の電極触媒能の評価、改質及び電極触媒反応に適した触媒構造の研究の基礎が築かれた。
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