研究課題/領域番号 |
02203229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 要 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50024196)
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研究分担者 |
池田 章一郎 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (90024364)
前田 益伸 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40016580)
永長 久彦 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10114042)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1990年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / 光半導体電極 / 電気化学還元 / 人工光合成 / 金属錯体 / ガス拡散電極 / 光電気化学還元 |
研究概要 |
CO_2の光電気化学還元については裸のpーGaPを用い、電極表面処理および光強度の影響を詳細に検討した。CO_2の電気化学還元に対し興味ある挙動を示すAuとZn電極について、さらに、ガス拡散電極を用いたCO_2の電気化学還元等について検討を加え、以下の結果を得た。(1)0.1M KHCO_3電解液中、王水で表面処理したpーGaPを光カソ-ドとした時の還元生成物はギ酸、COとH_2であり、ギ酸生成のηはー0.8Vで75%に達することが前年度までにわかったが、王水以外に濃塩酸、濃硝酸、アルカリ性フェリシアン化物水溶液で表面処理をすると、後二者の場合ギ酸生成のηが減少し、H_2生成が主となり、エッチングによる電極表面状態の変化が反応の選択性に大きく影響する。種々の光強度と電極電位で光電解した結果、ギ酸生成の部分電流密度と全平均電流密度の間には一次の関係が成立ち、先行反応が存在する。生成物の効率への光強度の影響は光強度の違いによる光電流の大きさに依存するものと解釈された。(2)pH2.5〜6.8のリン酸緩衝溶液中での金電極によるCO_2の電気化学還元で、主生成物はCOとH_2であり、pH5.2以下の電解液中、貴な電位では、CO生成の部分電流密度と電極電位の関係は一本の傾き120mVのTafel線で表され、卑な電位ではCO_2の供給律速による限界電流が観察された。pH6.2以上ではTafel線はpHの上昇につれ卑電位側にシフトし、これは電極表面に生成する吸着種による電極の触媒活性の低下による。CO生成の律速段階は一電子移行反応であると示唆された。(3)K_2SO_4溶液中Zn電極でのCO_2の電気化学還元でCO生成のηはー1.6Vで80%に達し、これはZn電極表面の酸化物と形態に大いに関係する。(4)銅を担持したガス拡散電極によるKHCO_3電解液中での予備的なCO_2の電気化学還元実験で1桁以上の電流密度の向上が認められた。(5)希薄CO_2捕集用のCo(III)錯体を合成した。
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