研究課題/領域番号 |
02203243
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
吉塚 和治 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (70191567)
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研究分担者 |
馬場 由成 佐賀大学, 科学技術共同開発センター, 助教授 (20039291)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1990年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | アフィニティ透析法 / レアメタル / 水溶性高分子錯化剤 / 希土類金属 / 速度差分離法 |
研究概要 |
本年度は上記の研究の初年度であり、研究の基礎となる下記の3項目の検討を進めた。 1.種々の水溶性高分子錯化剤の合成 ポリエチレングリコ-ルへのリン酸エステル基の導入(PAーPEG)および蟹や海老の外殻成分より得られる安価なアミノ糖であるキトサンヘのカルボキシメチル基の導入(CMーChitosan)を行うことにより、2種類の水溶性高分子錯化剤の合成法を確立した。 2.水溶液中での希土類金属と水溶性高分子錯化剤との錯形成平衡の測定 自動pH滴定装置を自作して、上記の水溶性高分子錯化剤と希土類金属の混合水溶液でのpH滴定曲線を測定し、官能基の置換率および金属イオンとの錯形成平衡について定量的に明らかにした。 3.バッチ式のダイヤフラム型セルを用いてのアフィニティ透析法の基礎研究 ダイヤフラム型透過セルを自作して、各水溶性高分子錯化剤による希土類金属の透過速度について検討した。この結果、CMーChitosanの場合は、軽希土類より重希土類の方がより早く移動する結果となり、同官能基を有する一般的なアミノカルボン酸系錯化剤(EDTAやDTPA)と同様な傾向を示した。一方、PAーPEGの場合は、軽希土類の方が重希土類より早く移動する結果となり、同官能基を有する一般的な酸性リン酸系抽出剤(D2EHPA、PCー88A)とは全く逆の傾向となっているが、上記のpH滴定による水溶液中での錯形成平衡の測定結果とほぼ一致することを明らかにした。さらに、これらの水溶性高分子錯化剤を用いることによって希土類金属の群分離は十分に行うことができることを明らかにした。
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