研究課題/領域番号 |
02204017
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
甲斐原 梢 九州大学, 理学部, 助手 (90080564)
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研究分担者 |
宮川 賢治 福岡大学, 理学部, 教授 (30037296)
岡元 孝二 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (40122618)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 弾性線維蛋白質 / エラスチン / 液ー液2相分離 / コアセルベ-ション / 原始細胞モデル / 細胞外マトリックス / レ-ザ-光散乱 / 動脈硬化 |
研究概要 |
1.はじめにー研究目的及び主な研究費補助金の使途等について 弾性、細胞遊走性を始めとする細胞外マトリックス、エラスチンの多様な機能は、構成部品としての各種繰り返しペプチド配列要素の特異な機能に基づいている。本研究では生体組織由来及び合成のエラスチン関連ペプチドの構造、物性、機能を詳細に検討し、新規な生体機能材料としての展開を図る事を目的とする。モデルペプチド合成等で計画以上に消耗品費が必要であった為、測定機器は現有、共用備品を用いた。 2.今年度中に得た具体的研究成果並びに途中経過について 2ー1.液ー液2相分離を伴う弾性線維蛋白質会合体形成の基礎 エラスチンペプチドの最大の特徴である温度依存性コアセルベ-ションは、生合成過程や機能発現に直結した重要な現象である。光散乱法で相図を求めると共に、相分離に影響を与える諸因子について検討した。 2ー2.エラスチン・コアセルベ-トの物性と機能 コアセルベ-ト中のイオン輸送や液滴の安定性に関する実験を行い、原始細胞や細胞外マトリックスモデルとしての機能を検討した。 2ー3.カルシュウムイオンとの特異的相互作用と機能 種々の実験で、エラスチン・コアセルベ-トとカルシュウムイオンの選択的相互作用を示す結果が得られた。動脈硬化による弾性低下の様に、カルシュウムとの相互作用は弾性機能発現と密接に関連している。 2ー4.弾性線維蛋白質モデルペプチドの合成 エラスチンの弾性機能とコアセルベ-ト特性を担うポリペンタペプチドを始め、極性基が増加した老化弾性線維蛋白質モデル等を合成した。 3.今年度の研究経過の反省と今後の展望について モデルペプチドの大量合成が望まれる。相分離過程の顕微鏡観察に関しては、試料恒温装置の整備による精密な温度調節が必要である。
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