研究課題/領域番号 |
02204019
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梶山 千里 九州大学, 工学部, 教授 (60037976)
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研究分担者 |
中原 弘雄 埼玉大学, 理学部, 助教授 (10008849)
藤平 正道 東京工業大学, 工学部, 教授 (40013536)
妹尾 学 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40013099)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
28,200千円 (直接経費: 28,200千円)
1990年度: 28,200千円 (直接経費: 28,200千円)
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キーワード | 分子の高次組織化 / 機能設計 / 自己支持型液晶膜 / 電気光学効果 / 分子の認識 / 光電変換 / 単分子膜 / ラングミュア-ブロゼット膜 |
研究概要 |
1.高分子/液晶複合膜中の電界除去ー印加による液晶配列変化に伴う光散乱ー光透過状態を可逆的に制御できる超大面積フレキシブル自己支持型液晶膜の構築法の確立と複合膜の静的光散乱に基づく新しい液晶表示機構の解明を目的として、複合膜中の素材の相分離状態や高分子ー液晶界面相互作用の強さと電気光学効果の応答性の関係について検討した。複合膜の光散乱の発現には,素材間の屈折率の差とネマティクダイレクタ-の空間的歪と不連続性が重要であることが明かとなった。 2.分子集合体による高度な分離・輸送機能発現を目的として、疎水性相互作用や電荷移動相互作用に基づく分子認識・応答に関する基礎的検討を行った。2つのアントラセン環をアントラキノン単位で結合したモデル分子は、2つのアントラセン環の協同効果により、その間に電子受容性の高い基質を識別してはさみ込むと明かとなった。また、ポリオキシエチレン鎖両末端に2つのアントリル基を持つモデル分子は、水性溶媒中で疎水性相互作用により擬環状態構造をとり、アルカリ金属でその構造制御が可能であることなどを明らかにした。 3.生体機能のうち植物の光合成初期過程での光変換と紫膜のプロトンポンプ機能を模した新規高次組織をもつLB膜を構築した。n秒パルスレ-ザ-ホトリシスにより、積層S/D型LB膜の光誘起電子移動速度へ及ばすLB膜中の電気二重層効果の評価を行うと共に、ナフトエ酸を対イオンとして含むLB膜中での光誘起プロトン移動を検討した。 4.アミノ酸組成の異なる数種の合成コポリペプチドについて、水面上単分子膜の挙動、固体基板上のLB膜中の高次構造及び脂質単分子膜へのコプリペプチドの吸着挙動とその吸着膜のコンホメ-ションを検討した。ペプチドのコンホメ-ションはアミノ酸組成、水相のpH、脂質単分子膜の電荷分布、展開溶媒、表面圧等により、著しく影響されることが明かとなった。
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