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ペロブスカイト形層状半導体における非線形光学効果

研究課題

研究課題/領域番号 02205005
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

後藤 武生  東北大学, 理学部, 教授 (10004342)

研究分担者 石原 照也  東北大学, 理学部, 助手 (60168250)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードペロブスカイト結晶 / 励起子 / 非線形光学
研究概要

沃化物ペロブスカイト結晶に強いナノ秒パルス色素レ-ザ-光で励起すると1.6Kで2.49eVに非線形発光帯が現れる。この発光帯のエネルギ-位置は自由励起子吸収帯のエネルギ-より約60meV低エネルギ-側にずれた位置にあるので、通常の半導体で度々みられる励起子分子による発光が現れたようにみえる。しかし、その励起スペクトルを調べてみると、巨大二光子吸収の位置にするどいピ-クが現れず、それより低エネルギ-側に幅の広いピ-クがみられる。従って、単純な励起子分子ができたとは考え難く、例えば次のような機構を提案した。
励起子は面内でしか動けないので、励起子同士が会合して励起子分子を形成しても面内でのみ運動すると思われる。そうすると、励起子分子は面内の次陥に捕獲されて束縛された状態となる。本物質では大きな結合エネルギ-をもつ励起子なので、それが可能になったと考える。2.49eVの発光は束縛された励起子分子が消失し自由励起子を放出する時の発光である。
臭化物ペロブスカイト単結晶も水溶液法で初めて作ることに成功した。できた結晶は厚さが10μmのオ-ダ-の薄片状をしていて透明である。この結晶の反射スペクトルから、3.18eV付近に横波励起子のエネルギ-があることが分かった。この結晶でも弱励起下では1.6Kで束縛励起子によるとおもわれる発光線が励起子吸収帯の低エネルギ-側に現れ、強力なナノ秒色素レ-ザ光で励起すると3.14eVに最も強い発光が観測される。この非線形発光の励起スペクトルは3.16eVにピ-クをもつが、励起子吸収帯域ではむしろ低い効率しか示さない。
3.次の非線形感受率もポンプ-プロ-プ法、円偏光反射法で求めようと試みたが、励起子自体が巨大振動子強度をもつにもかかわらず、その値を求めることができなかった。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Ishihara,J.Takahashi,and T.Goto: "Optical properties due to electronic transitions in twoーdimensional semiconductors(CnH_<2n+1>NH_3)_2PbI_4" Physical Review B. 42. 11099-11107 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 石原 照也、後藤 武生: "層状半導体(CnH_<2n+1>NH_3)_2PbI_4の励起子" 日本物理学会誌. 46. 37-40 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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