研究課題/領域番号 |
02205011
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上野 昭彦 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (50091658)
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研究分担者 |
池田 宰 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (40151295)
中村 朝夫 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (50155818)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分子認識 / βーシクロデキストリン / γーシクロデキストリン / 包接化合物 / センサ- / 光二量化 / エキシマ- / 蛍光 |
研究概要 |
本年度は、シクロデキストリン(CD)誘導体を用いる分子認識センサ-および反応制御の両面で大きな成果が得られた。まず、ダンシル-ム-ロイシン修飾βーCD(1__〜)を合成し、ダンシルグリシン修飾体(2__〜)と比較した。両者とも、535nmに強い蛍光を示すが、ゲスト添加によってその強度は減少した。この蛍光挙動と ^1HーNMRの結果は、ゲスト不在下ではダンシル残基はβーCDの空孔内に包接されているが、ゲスト包接に伴い空孔外に移動することを示している。1__〜と2__〜はほぼ同様の分子認識特性を示すが、1__〜の感度は2__〜の約2倍あった。どちらも不斉認識の程度は小さく、不斉識別の達成のためには柔軟性が大き過ぎるようであった。フェロセン修飾βーCDは、475nmに誘起円偏光二色性を示すが、ゲスト添加によるその強度変化から得られる分子認識特性は、1__〜、2__〜とほぼ同様であった。2個の2ーナフタレンスルホニル残基を有するγーCDおよびβーCDについては、修飾位置の異なる全ての異性体を合成し、これらがゲスト添加によりエキシマ-蛍光の強度を変化させる現象を観察した。これらの系では、CDの空孔径に依存し強い応答を示すゲストの種類が異なること、また、修飾位置が分子認識特性に大きく影響することが示された。 反応制御に関しては、2個の1ーアントラセンカルボン酸単位を有するγーCDの4種類の異性体(AB、AC、AD、AE体)を用いて分子内光二量化し、その後加水分解し、生成物を分析したところ、前二者からはシス体が、後二者からトランス体が得られた。この結果は、2個の修飾残基が反応性単位である場合、γーCD内での残基間の配向が制御できること、かつ、これを利用して立体特異的合成を実現できることを示している。
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