研究課題/領域番号 |
02205024
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
軽部 征夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50089827)
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研究分担者 |
鈴木 正康 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70226554)
民谷 栄一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60179893)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 遺伝子検出 / 蛍光偏光解消 / ハイブリダイゼ-ション / DNAプロ-ブ / 合成オリゴヌクレオチド |
研究概要 |
本研究ではまず蛍光偏光解消を応用したDNAの検知システムについて検討した。 蛍光色素として、テトラメナルロ-ダミン、フルオレッセイン、およびエオシンンのそれぞれイソチオシアネ-ト誘導体(TRITC、FITC、EITC)を用いたDNAへの標識は、まずプロ-ブとなる一本鎖オリゴヌクレオチドの3'末端に、(NH_2ーdATP)あるいは、NH_2ーdVTPを重合させた。これを精製した後、先の蛍光色素を反応させることにより標識を行った。まずオリゴアデノシン(n=12ー18)を基質としてaminoーATPを重合させ、さらにFITCで標識した場合のTdTの反応時間に対する蛍光強度変化を調べたところ、反応時間の増加につれてaminoーATPの重合度が増し、標識された蛍光強度が増加した。次にこの標識したDNAをプロ-ブとして、相補鎖をもつポリチミジン(n=ca、240)との二本鎖形成後、偏光異方性の変化を調べた。その結果、各プロ-プともポリナミジンの添加により大きな偏光度が得られた。これは短い一本鎖プロ-ブDNAに標識された蛍光色素がサンプルDNAと相補的な二本鎖を形成し、これによって生じた回転ブラウン運動の緩和によるものと考えられた。次にハイブリダイゼ-ションの過程でどのように偏光度が変化していくかを調べた。その結果、偏光解消は時間とともに増加していき、しだい定常値に達することがわかった。いま、タ-ゲットとなるDNAとして、PBR322プラスミドDNAを540bp断片中の3個あるいは6個のシトシンをナミンに変化させた試料を用いて、これにプロ-ブDNAを作用させ、ハイブリダイゼ-ションの時間経過を調べた。その結果、ミスマッチの塩基数が増加することにつれ、蛍光解消度の増加率が小さいことが明かになった。
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