研究課題/領域番号 |
02205037
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松岡 英明 東京農工大学, 工学部, 教授 (10143653)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 植物生葉 / 匂い分子 / 情報変換 / ベンジルアセテ-ト / リナリルアセテ-ト / Tenax TA / 定量分析 |
研究概要 |
匂い応答を解析する上で、最も大事な点は、その濃度依存性を明らかにする事である。しかし、匂いの分子は通常ppbレベルの濃度域であり、その濃度制御と分析を再現性良く行なう実験系がない。そこで、本研究では定量的匂い実験システム(供給システムと分析システムとからなる)の開発を目的として行われた。分析システムの中心は、匂い分子吸着管クリ-ニングシステムである。吸着剤としてTenax TAを用い、これをメタノ-ル洗浄後、クリ-ンル-ム内でガラスカラムに充填して吸着管とした。これを、一定の昇温プログラムに従って過熱しベ-キングした。一本の吸着管のベ-キングに約6時間を要するので、5チャンネル型のベ-キング装置を製作した。メタノ-ル洗浄方法、洗浄回数、ベ-キング条件等を検討した結果、クリ-ンな吸着管の調製条件が確立した。匂い分子を吸着させた後、過熱導入方式により匂い分子を一亘、液体窒素コ-ルドトラップ型導入管を備えたガスクロマトグラフィ-に導入し分析した。以上により、ppbレベルの匂い分子を定量分析できるようになった。一方供給システムは、ディフュ-ジョンチュ-ブを用いる2チャンネル型フロ-システムを試作した。複雑な導管系を経た後では、再現性の良い濃度調節は困難であったため、ベンジルアセテ-トを入れたディフュ-ジョンチュ-ブ出口に直接、吸着管をつけて匂い分子濃度を調べた結果、一定の濃度(8〜9ppb)が得られた。また、リナリルアセテ-トでも同様に17〜19ppbの濃度範囲になった。以上の結果に基づき、今後は導管系を吸脱着過程をシミュレ-トできる形状にする必要があると結論された。
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