研究課題/領域番号 |
02205046
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
佐治 哲夫 東京工業大学, 工学部, 助教授 (60142262)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 有機薄膜 / 有機顔料 / 界面活性剤 / フェロセン / 電解 / 銅フタロシアニン / 吸着 / 分散 |
研究概要 |
1。研究目的 最近、我々はフェロセン導入した界面活性剤溶液(1__ー)に顔料を分散させ、基板上で、この活性剤を電気化学的に酸化して界面活性剤の分散能を失活させると顔料が放出され、基板上に顔料の薄膜が生成する新しい薄膜作製法を開発した。しかし、これらの薄膜の生成機構の詳細は不明な点が多い。そこで、本年度では、これらの点を明かにするために、薄膜の成長速度および界面活性剤の顔料表面への吸着挙動を調べ、薄膜の生成機構の詳細を明らかにすることを目的とする。 2。研究実績 2ー1。薄膜の成長速度。β型銅フタロシアニン(βーCuPc)等の薄膜の生成量の電解時間依存を検討したところ、(i)生成速度は加えた顔料の量に比例する。また、膜は1時間経っても成長し、さらに、10時間電解したところ膜厚は約10μmとなり、成長は長時間持続した。さらに対数プロットより生成量は時間のル-トにほぼ比例していることから膜の成長速度は顔料の拡散支配であることが明らかとなった。2ー2。界面活性剤の顔料への吸着挙動。βーCuPc顔料粒子への1__ーの吸着等温線より、1__ーの吸着量は、1__ーの平衡濃度(C_<eq>)の臨界ミセル濃度(cmc)付近まで急激に増加し、それ以上では飽和値に達する。また、C_<eq>がcmc以下では顔料がすべて沈降してしまった。このときの1__ーの吸着量が最大で飽和吸着量の約80%であることは、飽和吸着量の約20%が脱着すると顔料粒子は沈降してしまうことを示している。以上の結果より本法による薄膜生成の機構は以下のように推定できる。(i)吸着していない1__ーが電極上で酸化されて、その濃度がcmc以下となる。(ii)顔料に吸着していた1__ーが脱着し、その分散力が低下して顔料が電極表面に凝集沈着し、その薄膜を形成する。(iii)電極が薄膜で被覆されても、吸着していない1__ーは膜の顔料粒子の透き間を通して電極表面に拡散により到達して1__ーの電解が進行するので膜は成長を長時間持続する。
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